センバツ2022年 見所・結果・戦評
センバツ2022年 全試合の見所・結果・戦評レポート
3月31日(木) [11日目 決勝戦]
12:30 大阪桐蔭 18-1 近江
大阪桐蔭|113|014|440|=18
近江・・|000|010|000|=1
======試合のみどころ============
劇勝の近江か圧勝の大阪桐蔭か。補欠出場から初優勝を目指す近江と、秋日本一で圧倒的強さをみせ4度目の優勝を目指す大阪桐蔭が激突する。近江のエース山田陽翔(2年)は準決勝・浦和学院戦で死球を受け「左足関節外果部の打撲症」と診断。1週間の球数制限によって、決勝戦では残り「116球」が上限となる。ここまで全4試合(延長2回あり)を完投し、計549球(①165球②87球③127球④170球)投じており、怪我と疲労度合いから別投手の登板が予想される。一方の大阪桐蔭は、準々決勝では”1試合6本塁打”のセンバツ最多タイを記録、準決勝でも19安打13得点と、攻撃力は異次元レベルだ。前田悠伍(1年)、背番号10川原嗣貴(2年)、背番号1別所孝亮(2年)らは抜群の安定感を見せるほか、疲労度も山田と比較すれば軽く、投打ともに隙はない。大阪桐蔭は、2021年の夏の甲子園・2回戦で近江に4点差を逆転され4-6で敗戦。この試合で、近江の山田陽翔(2年)は先発して6回を被安打4・四球3・奪三振7と好投。一方、大阪桐蔭の川原嗣貴(2年)は8回裏に勝ち越し打を浴びた。大阪桐蔭としてはリベンジにも燃える。なお、秋季近畿大会で両校は対戦していない。
======試合結果・総評レポート========
大阪桐蔭が18-1で近江に勝利し、明治神宮大会に続いて春のセンバツも優勝。春夏連覇を目指す。投打で近江を圧倒した。攻撃陣は、本塁打4本・計16安打で18得点。3番松尾汐恩(2年)が2ラン、6番田井志門(2年)がソロ、5番海老根優大(2年)が3ラン、2番谷口勇人(2年)が満塁弾を記録。投げては前田悠伍(1年)が7回を被安打2・死四球1・奪三振11と好投し、8回から背番号10川原嗣貴(2年)が試合を締めた。敗れた近江は、エース山田陽翔(2年)が先発し2回0/3(45球)を4失点で降板。その後、背番号9星野世那(2年)、背番号11平井創大(1年)が継投するも相手打線を抑えられなかった。攻撃陣はヒット4本、5回裏に相手失策から奪った1点にとどまった。
[これまでの戦歴] 近江・大阪桐蔭
======近江高校の過去戦績============
近江は、①初戦・長崎日大に6-2(延長13回TB)。2点を追う9回表に5番岡﨑幸聖(2年)、8番大橋大翔(2年)の安打で同点。延長13回表に4番山田陽翔(2年)の決勝打などで計4点。山田陽翔(2年)が延長13回を被安打7・死四球7・奪三振10・計165球を熱投。②2回戦・聖光学院に7-2。山田陽翔(2年)が被安打5・死四球3・奪三振2・計87球の省エネ&好投。背番号18清谷大輔(1年)が4打数3安打3打点と活躍。計13安打を記録し、3番中瀬樹(2年)は4打数4安打2打点。③準々決勝・金光大阪に6-1。山田陽翔(2年)が被安打8・四球1・奪三振10・計127球で3試合連続で完投。7回裏には3番中瀬樹(2年)のスクイズ、8回裏には背番号18の9番清谷大輔(1年)の3塁打、1番津田基(2年)の2塁打で1点ずつを奪って突き放した。④準決勝・浦和学院に5x-2(延長11回)。山田陽翔(2年)が5回に死球を受けて足を引きずりながらも、被安打7・死四球1・奪三振10・失点2、計170球で完投。延長11回裏、女房役の捕手で8番大橋大翔(2年)がサヨナラ3ラン本塁打(小学生からの野球人生で初の本塁打)を放ち、決着をつけた。守備陣も再三の好守でエースをカバーした。
======決勝までの戦歴==============
<近江>
・準決勝 :近江 5x-2 浦和学院 (11)
・準々決勝:近江 6-1 q金光大阪
・2回戦 :近江 7-2 q聖光学院
・1回戦 :近江 6-2 q長崎日大(13TB)
・※京都国際が出場辞退、近江が出場
======大阪桐蔭の過去戦績============
大阪桐蔭は、①初戦・鳴門に3-1。背番号10川原嗣貴(2年)が被安打6・死四球0・奪三振9・計108球で完投。計8安打も、少ない好機を確実にものにした。3回裏に、2番谷口勇人(2年)と4番海老根優大(2年)のタイムリーで2点を先制。終盤の8回裏には、7番星子天真主将(2年)のスクイズ(寝技by西谷監督)で貴重な追加点を奪った。②2回戦・広島商業戦は、相手辞退により不戦勝。③準々決勝・市立和歌山に17-0。1試合6本塁打のセンバツ最多タイ記録で圧倒。1番伊藤櫂人(2年)がソロ&2ラン、2番谷口勇人(2年)がソロ、5番海老根優大(2年)が2ラン、7番星子天真主将(2年)が3ラン、代打工藤翔斗(2年)が2ランを放った。投げては、前田悠伍(1年)が6回を被安打1・四球1・奪三振12・計86球と好投。その後、エース別所孝亮(2年)と背番号17南恒誠(1年)が継投し、わずか計1安打に抑えて完封リレーした。④準決勝・國學院久我山に13-4。計19安打を記録し、3番松尾汐恩(2年)は今大会自身初となる2ランなど5打数4安打2打点と躍動。4番丸山一喜(2年)は5打数3安打4打点とこの日も活躍が光った。先発の背番号10川原嗣貴(2年)が7回を被安打5・死四球1・奪三振8・計92球と好投し、残る2回をエース別所孝亮(2年)がしめた。
======決勝までの戦歴==============
<大阪桐蔭>
・準決勝 :大阪桐蔭 13-4 國學院久我山
・準々決勝:大阪桐蔭 17-0 市立和歌山
・2回戦 :大阪桐蔭 00–0 広島商業
・※広島商業が2回戦辞退、大阪桐蔭が不戦勝
・1回戦 :大阪桐蔭 03-1 鳴門
目次
目次
3月30日(水) [10日目 準決勝](2/2)
13:30 大阪桐蔭 13-4 國學院久我山
大阪桐蔭|305|102|020|=13
久我山・|000|002|002|=4
======試合のみどころ============
挑戦者としての國學院久我山が、王者・大阪桐蔭に挑む構図だ。大阪桐蔭は、準々決勝で”1試合6本塁打”のセンバツ最多タイを記録するなど、一度火がついたら止まらない破壊力を持つ。國學院久我山は成田陸(2年)・渡邉建伸(2年)・強気が持ち味のクローザーで鍵を握りそうな松本慎之介(2年)の「3本の矢」の継投で押さえ込み、終盤戦まで競り合いに持ち込みたい。大阪桐蔭の前田悠伍(1年)、背番号10川原嗣貴(2年)、背番号1別所孝亮(2年)らは抜群の安定感があり、國學院久我山は武器とするバントや機動力などを巧みに使い、全員野球で投手陣を援護したい。
======ここまでの主な実績データ=======
<國學院久我山:過去3試合>
・26安打(①8本②9本③9本)
・14得点(①4点②6点③4点)
・7失点(①2点②3点③2点)
<大阪桐蔭:過去2試合(不戦勝あり)>
・26安打(①8本②==③18本)
・20得点(①3点②==③17点)
・1失点(①1点②==③0点)
======國學院久我山の過去戦績============
國學院久我山は、①初戦・有田工業に4-2。エース成田陸(2年)が被安打7・死四球3・奪三振7・計126球で完投。自ら3打数2安打2打点と投打で活躍。失策3を記録も、ナインがカバーし合った。②2回戦・高知に6-3。バントが武器となった。1回には2連打でチャンスを作るとスクイズと失策から2点。5回にもスクイズで1点、3番木津寿哉(1年)の3塁打で1点。8回には松本慎之介(2年)と萩野颯人(1年)の安打で2点を積み上げた。投手陣は、背番号11左腕渡邉建伸(2年)が4回を被安打3・失点1・計76球、背番号10左腕松本慎之介(2年)が5回を被安打6・失点2・計83球と共に好投。③準々決勝・星稜に4-2。2点を追う5回裏、1番斎藤誠賢(2年)が「一本だせよ」に乗せてタイムリーを放ち1点、相手失策から1点を奪い2-2の同点。さらに、4番下川邊隼人(2年)が弾丸ツーラン本塁打を放ち4-2とした。エース成田陸(2年)が5回を、その後は背番号11渡邉建伸(2年)が9回途中までを投げ、ピンチの場面で登板した背番号10松本慎之介(2年)が強気の投球で試合を締めた。
======大阪桐蔭の過去戦績============
大阪桐蔭は、①初戦・鳴門に3-1。背番号10川原嗣貴(2年)が被安打6・死四球0・奪三振9・計108球で完投。計8安打も、少ない好機を確実にものにした。3回裏に、2番谷口勇人(2年)と4番海老根優大(2年)のタイムリーで2点を先制。終盤の8回裏には、7番星子天真主将(2年)のスクイズ(寝技by西谷監督)で貴重な追加点を奪った。②2回戦・広島商業戦は、相手辞退により不戦勝。③準々決勝・市立和歌山に17-0。1試合6本塁打のセンバツ最多タイ記録で圧倒。1番伊藤櫂人(2年)がソロ&2ラン、2番谷口勇人(2年)がソロ、5番海老根優大(2年)が2ラン、7番星子天真主将(2年)が3ラン、代打工藤翔斗(2年)が2ランを放った。投げては、前田悠伍(1年)が6回を被安打1・四球1・奪三振12・計86球と好投。その後、エース別所孝亮(2年)と背番号17南恒誠(1年)が継投し、わずか計1安打に抑えて完封リレーした。
======試合結果・総評レポート========
大阪桐蔭が國學院久我山に13-4で勝利。計19安打を記録し、3番松尾汐恩(2年)は今大会自身初となる2ランなど5打数4安打2打点と躍動。4番丸山一喜(2年)は5打数3安打4打点とこの日も活躍が光った。先発の背番号10川原嗣貴(2年)が7回を被安打5・死四球1・奪三振8・計92球と好投し、残る2回をエース別所孝亮(2年)がしめた。國學院久我山は、渡辺建伸(2年)、松本慎之介(2年)、成田陸(2年)の「3本の矢」が継投。守備陣の失策は0。攻撃では、6回裏と9回裏に「一本出せよ」の声援を受けて2点ずつを奪う粘りを見せた。
3月30日(水) [10日目 準決勝](1/2)
11:00 浦和学院 2-5x 近江(11)
浦和学院|000|200|000|000=2
近江・・|000|100|100|030=5x
======試合のみどころ============
先発が予想される近江の山田陽翔(2年)と一発力のある浦学打線の対決、浦和学院の宮城誇南(2年)と個性派集団の近江打線の対決に注目したい。ここまで、山田陽翔(2年)は計379球(①165球②87球③127球)、宮城誇南(2年)は計305球(①117球②78球③110球)。山田は延長13回TBも含めて過去3試合を完投、一方の宮城は力感がなく疲れを感じさせない。攻撃陣は、浦和学院はここまで4本塁打。初戦で5番高山維月(2年)が2ラン(第1号)、2回戦で3番金田優太(2年)がソロ(第2号)、準々決勝で2番伊丹一博(2年)がソロ(第4号)、4番鍋倉和弘(2年)が勝ち越し3ラン(第5号)を放っている。一方の近江は、1番津田基(2年)・3番中瀬樹(2年)・大柄な5番岡﨑幸聖(2年)・9番の背番号18清谷大輔(1年)らが好調で、4番山田陽翔(2年)はここぞの場面では勝負強い。5点前後の競り合いとなりそうだ。終盤でどちらが持ち味を出し切り、投手陣を援護できるかがポイントになりそうだ。
======ここまでの主な実績データ=======
<浦和学院:過去3試合>
・31安打(①10本②12本③9本)
・17得点(①4点②7点③6点)
・3失点(①0点②0点③3点)
<近江:過去3試合>
・22安打(①9本②13本③9本)
・19得点(①6点②7点③6点)
・5失点(①2点②2点③1点)
======浦和学院の過去戦績============
浦和学院は、①初戦・大分舞鶴に4-0。宮城誇南(2年)が被安打2・奪三振13・117球で完封。3番金田優太(2年)が4打数3安打1打点と活躍。②2回戦・和歌山東に7-0。宮城誇南(2年)が7回を被安打2・四球2・奪三振10・計78球。背番号10浅田康成(2年)、背番号6金田優太(2年)の3投手で完封リレー。計12安打を放ち、3番金田優太(2年)は第2号のソロ本塁打を含む4打数2安打2打点、1番小林聖周(1年)は4打数3安打。③準々決勝・九国大付に6-3。同点で迎えた8回裏、4番鍋倉和弘(2年)の勝ち越し3ラン(第5号)で決着。計9安打を放ち、3番金田優太(2年)が4打数3安打1打点、2番伊丹一博(2年)がソロアーチ(第4号)を含む3打数2安打1打点と活躍。宮城誇南(2年)が7回1/3を被安打4・死四球2・奪三振4・計110球と好投し、8回途中から救援した金田優太(2年)は同点を許すも試合を締めた。
======近江高校の過去戦績============
近江は、①初戦・長崎日大に6-2(延長13回TB)。2点を追う9回表に5番岡﨑幸聖(2年)、8番大橋大翔(2年)の安打で同点。延長13回表に4番山田陽翔(2年)の決勝打などで計4点。山田陽翔(2年)が延長13回を被安打7・死四球7・奪三振10・計165球を熱投。②2回戦・聖光学院に7-2。山田陽翔(2年)が被安打5・死四球3・奪三振2・計87球の省エネ&好投。背番号18清谷大輔(1年)が4打数3安打3打点と活躍。計13安打を記録し、3番中瀬樹(2年)は4打数4安打2打点。③準々決勝・金光大阪に6-1。山田陽翔(2年)が被安打8・四球1・奪三振10・計127球で3試合連続で完投。7回裏には3番中瀬樹(2年)のスクイズ、8回裏には背番号18の9番清谷大輔(1年)の3塁打、1番津田基(2年)の2塁打で1点ずつを奪って突き放した。
======試合結果・総評レポート========
近江が浦和学院に5x-2(延長11回サヨナラ)で勝利。エース山田陽翔(2年)が5回に死球を受けて足を引きずりながらも、一人で投げ抜き、被安打7・死四球1・奪三振10・失点2、計170球を熱投。延長11回裏、女房役の捕手で8番大橋大翔(2年)がサヨナラ3ラン本塁打を放ち、決着をつけた。守備陣も再三の好守でエースをカバーした。敗れた浦和学院は、浅田康成(2年)・芳野大輝(2年)・金田優太(2年)の3投手が継投。3番手の金田優太(2年)は5回2/3を好投するも、最後は決勝弾を浴びた。ただ打っては5打数3安打と活躍が光った。この試合でエース宮城誇南(2年)の登板はなかった。
3月28日(月) [9日目 準々決勝](2/2)
13:30 星稜 2-4 國學院久我山
星稜・・|000|200|000|=2
久我山・|000|040|00x|=4
======試合のみどころ============
共に日替わりで活躍する役者が代わる全員野球を見せている。攻撃ではバント・機動力などを積極活用し、投手陣は共に3投手が力を見せる。持ち味のぶつかり合いとなり、僅差の接戦が予想される。國學院久我山は、過去2試合で右腕成田陸(2年)と左腕渡邉建伸(2年)&左腕松本慎之介(2年)の3投手が登板。攻撃は”一本出せよ”に乗せた攻めが武器だ。秋は1試合平均盗塁2.4個(5位)と機動力が高く、今大会は”バント”も武器とし1点をもぎ取る巧者ぶりを発揮。ここまで、失点5点(①2点②3点)、得点10点(①4点②6点)、安打17本(①8本②9本)を記録。対する星稜は、マーガード真偉輝キアン(2年)が過去2試合で先発し計206球(①119球②87球)。爪を痛めるも2回戦では好投。右腕武内涼太(1年)・左腕中山敦(1年)も控える。攻撃陣は、精度の高い犠打、果敢な機動力と攻める姿勢が際立つ。ここまで、失点6点(①4点②2点)、得点11点(①5点②6点)、安打20本(①9本②11本)を記録。
======ここまでの戦績============
國學院久我山は、①初戦・有田工業に4-2。エース成田陸(2年)が被安打7・死四球3・奪三振7・計126球で完投。自ら3打数2安打2打点と投打で活躍。失策3を記録も、ナインがカバーし合った。②2回戦・高知に6-3。バントが武器となった。1回には2連打でチャンスを作るとスクイズと失策から2点。5回にもスクイズで1点、3番木津寿哉(1年)の3塁打で1点。8回には松本慎之介(2年)と萩野颯人(1年)の安打で2点を積み上げた。投手陣は、背番号11左腕渡邉建伸(2年)が4回を被安打3・失点1・計76球、背番号10左腕松本慎之介(2年)が5回を被安打6・失点2・計83球と共に好投。対する星稜は、①初戦・天理に5-4(延長11回)。マーガード真偉輝キアン(2年)が、7回0/3を被安打3・四球2・奪三振8・失点2・計119球と好投。その後は、武内涼太(1年)が粘投。打っては3番齊賀壱成(1年)が5打数3安打1打点と活躍したほか、延長11回には代打松田啓睦(2年)が2塁打、7番津澤泰成(2年)が安打でチャンスを作り、相手失策による追加点のきっかけを作った。②2回戦・大垣日大に6-2。マーガード真偉輝キアン(2年)が6回を被安打5・死四球3・奪三振5・失点1・87球と好投し、残る3回を左腕中山敦(1年)が被安打3・死四球0・奪三振1・失点1・計35球。攻撃陣は、1番永井士航(2年)が5打数4安打1打点、4番若狭遼之助(2年)は大会第3号となる2ランを記録した。
======試合結果・総評レポート========
國學院久我山が4-2で星稜に勝利。2点を追う5回裏、出塁した先頭打者を犠打で送ると、1番斎藤誠賢(2年)が「一本だせよ」に乗せてタイムリーを放ち1点、相手失策から1点を奪い2-2の同点。さらに、4番下川邊隼人(2年)が弾丸ツーラン本塁打を放ち4-2とした。投げてはエース成田陸(2年)が5回を、その後は背番号11渡辺建伸(2年)が9回途中までを投げ、ピンチの場面で登板した背番号10松本慎之介(2年)が強気の投球で試合を締めた。敗れた星稜は、武内涼太(1年)が先発し4回1/3を被安打1・死四球5。その後はマーガード真偉輝キアン(2年)が登板し2ランを浴びた。2年分の先輩の想いを背負い、3月末に勇退する林監督と日本一長い春を目指したがベスト8で聖地をあとにした。
16:00 大阪桐蔭 17-0 市立和歌山
大阪桐蔭|200|048|300|=17
市和歌山|000|000|000|=0
======試合のみどころ============
近畿勢同士が激突。秋季近畿大会では対戦なし。花巻東・明秀日立を撃破し勢いに乗る近畿8強の市立和歌山が、秋の日本一の大阪桐蔭に挑む。エース米田天翼(2年)は過去2試合を完投して計294球(①153球②141球)を投じており、巧みな攻撃でエースを援護したい。大阪桐蔭はここまで1戦のみ、体力面では優位に立つ。市立和歌山の攻撃陣は、4番寺田椋太郎(2年)が過去2試合ともに4打数3安打1打点と活躍したほか、2番堀畑樹(2年)らを中心にミート力の高いバッティングが光る。過去2試合で、失点5点(①4点②1点)、得点7点(①5点②2点)、安打19本(①11本②7本)を記録。対する大阪桐蔭は、2回戦が相手辞退のため1勝でベスト8入り。ここまで登板なしの前田悠伍(1年)は、秋は防御率0.78(出場選手1位)と高い注目を集める。1回戦・鳴門戦では背番号10川原嗣貴(2年)がベストピッチを見せたほか、背番号1別所孝亮(2年)も控える。攻撃陣は、秋は打率.405(2位)・平均得点9.3点(5位)・本塁打17本(2位)。鳴門戦ではスクイズで1点をもぎ取るなど堅実さもある。
======ここまでの戦績============
市立和歌山は、①初戦・花巻東に5-4。エース米田天翼(2年)が被安打9・死四球4・奪三振7・計153球で完投。佐々木麟太郎(1年)に仕事をさせず。打線は計11安打。4番寺田椋太郎(2年)が4打数3安打1打点、3塁打・単打・2塁打と”サイクル安打”まであと1本(本塁打)に迫る活躍をみせた。②2回戦・明秀日立に2x-1。米田天翼(2年)が、被安打9・死四球2・奪三振9・計141球と好投し、9回裏には自らサヨナラ打を記録。計7安打を記録し、2番堀畑樹(2年)が4打数2安打、4番寺田椋太郎(2年)が4打数3安打1打点と活躍。対する大阪桐蔭は、①初戦・鳴門に3-1。背番号10川原嗣貴(2年)が被安打6・死四球0・奪三振9・計108球で完投。計8安打も、少ない好機を確実にものにした。3回裏に、2番谷口勇人(2年)と4番海老根優大(2年)のタイムリーで2点を先制。終盤の8回裏には、7番星子天真主将(2年)のスクイズ(寝技by西谷監督)で貴重な追加点を奪った。続く②2回戦・広島商業戦は、相手辞退により不戦勝となった。
======試合結果・総評レポート========
大阪桐蔭が17-0で市立和歌山に勝利。1試合6本塁打のセンバツ最多タイ記録で圧倒した。1番伊藤櫂人(2年)がソロ&2ラン、2番谷口勇人(2年)がソロ、5番海老根優大(2年)が2ラン、7番星子天真主将(2年)が3ラン、代打工藤翔斗(2年)が2ランを放った。初回には3番松尾汐恩(2年)に犠打という采配をとるなど、西谷監督の勝利への執着も見た。投げては、前田悠伍(1年)が6回を被安打1・四球1・奪三振12・計86球と好投。その後、エース別所孝亮(2年)と背番号17南恒誠(1年)が継投し、相手打線をわずか計1安打に抑えて完封リレー。敗れた市立和歌山は、淵本彬仁(2年)・米田天翼(2年)・宮本勇(2年)・奥地悠斗(2年)の4投手が継投。花巻東戦と明秀日立戦で完投したエース米田天翼(2年)は疲れも見え8失点。攻撃陣はわずか1安打に抑えられた。
3月28日(月) [9日目 準々決勝](1/2)
08:30 九国大付 3-6 浦和学院
九国大付|000|100|020|=3
浦和学院|100|002|03x|=6
======試合のみどころ============
両左腕エースの好投を、強力打線が援護したい。浦和学院は2試合連続で0封、九国大付は計3失点と共に高い投手力を持つ。浦和学院の宮城誇南(2年)は計195球(①117球②78球)、九国大付の香西一希(2年)は計232球(①103球②129球)を投じた。攻撃面では、浦和学院は初戦で5番高山維月(2年)が大会第1号2ラン、2回戦で3番金田優太(2年)が第2号ソロ弾。2試合で22安打(①10本②12本)、11得点(①4点②7点)と勢いがある。九国大付は、2試合で20安打(①7安打②13安打)、7点(①3点②4点)を記録。2回戦では1番黒田義信(2年)が5打数4安打4打点と活躍。佐倉俠史朗(1年)は初戦でサヨナラ犠飛、2回戦では3安打と当たりが出てきた。野田海人主将(2年)の復調に期待がかかる。
======ここまでの戦績============
浦和学院は、①初戦・大分舞鶴に4-0。宮城誇南(2年)が被安打2・奪三振13・117球で完封。3番金田優太(2年)が4打数3安打1打点と活躍。②2回戦・和歌山東に7-0。宮城誇南(2年)が7回を被安打2・四球2・奪三振10・計78球の快投。背番号10浅田康成(2年)、背番号6金田優太(2年)の3投手で完封リレー。計12安打を放ち、3番金田優太(2年)は大会第2号のソロ本塁打を含む4打数2安打2打点、1番小林聖周(1年)は4打数3安打を記録。一方の九国大付は、①初戦・クラークに3x-2(延長10回)。香西一希(2年)が延長10回を被安打4・死四球0・奪三振3・103球で完投。10回裏に4番佐倉俠史朗(1年)の犠飛で決着。②2回戦・広陵に4-1。香西一希(2年)が被安打7・死四球2・奪三振11・計129球の好投で2試合連続完投。1番黒田義信(2年)が5打数4安打4打点と活躍した。
======試合結果・総評レポート========
浦和学院が6-3で九国大付に勝利。同点で迎えた8回裏、4番鍋倉和弘(2年)の勝ち越し3ラン(第5号)で決着。計9安打を放ち、3番金田優太(2年)が4打数3安打1打点、2番伊丹一博(2年)がソロアーチ(第4号)を含む3打数2安打1打点と活躍。投げてはエース宮城誇南(2年)が7回1/3を被安打4・死四球2・奪三振4・計110球と好投した。その後、8回途中から救援した金田優太(2年)は同点を許すも試合を締めた。敗れた九国大付は、エース香西一希(2年)が被安打9・四球1・奪三振2・計133球と力投し、3試合連続での好投。チームは計6安打。8回には4番佐倉俠史朗(1年)が同点打を放つなど力をみせた。
11:00 金光大阪 1-6 近江
金光大阪|000|100|000|=1
近江・・|100|100|22x|=6
======試合のみどころ============
”全員野球”がテーマになりそうだ。選手の個性豊かな近江、感情豊かで勢いに乗る金光大阪が激突。1・2回戦では、共にエースが2試合連続完投、共に延長13回TBの激闘を制して勝ち上がる。また、この対戦カードは昨秋近畿大会・準々決勝の再戦(勝った金光大阪が選抜当確)でもある。近畿大会では、金光大阪が6点差をひっくり返し7-6で勝利。この試合では、近江はエース山田陽翔(2年)は怪我のため登板なし、金光大阪は5番貴島琉惺(2年)が4打数2安打5打点と活躍した。ここまで、センバツの過去2試合では、近江の山田陽翔(2年)は4失点・計252球(①165球②87球)、古川温生(2年)は3失点・計298球(①138球②160球)と共に好投&完投。攻撃陣は、近江が計22本(①9本②13本)で計13点(①6点②7点)、金光大阪が計13本(①6本②7本)で計8点(①4点②4点)を記録。白熱した好ゲームになりそうだ。
======ここまでの戦績============
近江は、①初戦・長崎日大に6-2(延長13回TB)。2点を追う9回表に5番岡﨑幸聖(2年)、8番大橋大翔(2年)の安打で同点。延長13回表に4番山田陽翔(2年)の決勝打などで計4点。山田陽翔(2年)が延長13回を被安打7・死四球7・奪三振10・計165球を熱投。②2回戦・聖光学院に7-2。山田陽翔(2年)が被安打5・死四球3・奪三振2・計87球の省エネ&好投。背番号18清谷大輔(1年)が4打数3安打3打点と活躍。チームは計13安打を記録し、3番中瀬樹(2年)は4打数4安打2打点と活躍。一方の金光大阪は、①初戦・日大三島に4-0。古川温生(2年)が被安打4・四球4・奪三振9・計138球と好投。初回に5番貴島琉惺(2年)の2点安打などで一挙3点、6回は9番澤田拓磨(2年)のスクイズで1点。②2回戦・木更津総合に延長13回裏タイブレークを4x-3で逆転サヨナラ。13回裏にキャリーパトリック波也斗(1年)の内野ゴロで1点、号泣の1番佐々木駿弥(1年)の押出四球で同点、2番福冨龍之介(1年)の押出死球で決着。古川温生(2年)が延長13回を被安打5・死四球4・奪三振10・計160球を好投した。
======試合結果・総評レポート========
近江が6-1で金光大阪で勝利。エース山田陽翔(2年)が被安打8・四球1・奪三振10・計127球で3試合連続で完投。中盤まで相手ミスなどから得点し、7回裏には3番中瀬樹(2年)のスクイズ、8回裏には背番号18の9番清谷大輔(1年)の3塁打、1番津田基(2年)の2塁打で1点ずつを奪って突き放した。敗れた金光大阪は、エース古川温生(2年)が6回0/3を被安打7・死四球2・奪三振2と、この試合も好投。救援したセンターの福冨龍之介(1年)も力投した。今大会は旋風を巻き起こし金光大阪、夏の躍進も期待したい。
3月27日(日) [8日目 2回戦]
09:00 大垣日大 2-6 星稜
大垣日大|000|010|001|=2
星稜・・|102|210|00x|=6
======試合のみどころ============
共に初戦では”エースの好投”が光ったほか、打線も好調さを見せた。この試合は、終盤まで1点を取り合うシーソーゲームになりそうだ。ここまで、星稜は初戦で天理に5-4(延長11回)で勝利。マーガード真偉輝キアン(2年)が、7回0/3を被安打3・四球2・奪三振8・失点2・計119球と好投も、右手指の爪を痛めて途中降板。その後は、武内涼太(1年)がピンチを招くも粘投。打者では、3番齊賀壱成(1年)が5打数3安打1打点と活躍したほか、延長11回には代打松田啓睦(2年)が2塁打、7番津澤泰成(2年)が安打でチャンスを作り、相手失策による追加点(2点)のきっかけを作った。一方の大垣日大は初戦で只見に6-1で勝利。両打の左腕エース五島幹士(2年)が”18奪三振”を奪う好投で、被安打2・死四球2・失点1・計108球で完投。打っては、3番米津煌太(1年)と4番西脇昂暉(2年)が共に2打点をあげたほか、阪口監督の孫・髙橋慎(1年)がチーム最多2安打、先制点を叩き出すなど活躍が光った。注目の2枚看板である右腕山田渓太(1年)の登板機会はなかった。
======試合結果・総評レポート========
星稜が6-2で大垣日大に勝利。背番号1マーガード真偉輝キアン(2年)が6回を被安打5・死四球3・奪三振5・失点1・87球と好投し、残る3回を左腕の中山敦(1年)が被安打3・死四球0・奪三振1・失点1・計35球で試合を締めた。攻撃陣は、1番永井士航(2年)が5打数4安打1打点と勢い生み出し、4番若狭遼之助(2年)は大会第3号となる2ランを記録した。精度の高い犠打、果敢な機動力と攻める姿勢が際立った。敗れた大垣日大は、エース五島幹士(2年)、山田渓太(1年)が継投。9回表には長澤康生(2年)の2塁打で1点を奪う粘りを見せた。出場校決定以降、”大人”たちに翻弄されたナインの春は終わった。夏に向かう。
11:30 明秀日立 1-2x 市立和歌山
明秀日立|000|001|000|=1
市和歌山|000|001|001|=2x
======試合のみどころ============
初戦はともに難敵を撃破、エース好投&打線好調と持ち味を出す。ミートで単打の市立和歌山、長打備えた明秀日立の強力打線が相手エースをどう攻略するか注目だ。ここまで、市立和歌山は初戦で花巻東に5-4で勝利。エース米田天翼(2年)が被安打9・死四球4・奪三振7・計153球で完投。花巻東の佐々木麟太郎(1年)に仕事をさせず。ミート力が光った打線は計11安打。4番寺田椋太郎(2年)が3塁打・単打・2塁打と”サイクル安打”まであと1本という活躍を見せた。一方の明秀日立は初戦で大島に8-0で勝利。エース猪俣駿太(2年)が8回を被安打3・四球1・奪三振5・計86球と好投し、最終回は二刀流左腕の石川ケニー主将(2年)が締めた。選球眼も光った攻撃陣は計10安打。2番平野太智(1年)が3打数2安打2打点、6番佐藤光成(2年)が4打数3安打2打点と活躍した。
======試合結果・総評レポート========
市立和歌山が両エースの投げ合いとなった明秀日立との投手戦を2x-1(9回サヨナラ)で勝利。エース米田天翼(2年)が、被安打9・死四球2・奪三振9・計141球と好投し、9回裏には自らサヨナラ打を放った。チームは計7安打を記録し、この日も2番堀畑樹(2年)が4打数2安打、4番寺田椋太郎(2年)が4打数3安打1打点と活躍した。敗れた明秀日立は、エース猪俣駿太(2年)が被安打7・死四球1・奪三振5・計133球を力投。ショート平野太智(1年)とセカンド辻天成(2年)は再三の好守でエースを援護した。チームは計9安打も1点止まり。先制タイムリーは石川ケニー主将(2が記録した。
14:00 広島商業 vs 大阪桐蔭
※広島商業が2回戦辞退、大阪桐蔭が不戦勝
======試合のみどころ============
広島商業が秋から公式戦負けなしの王者・大阪桐蔭が挑む。広島商業は初戦で4投手が継投、小刻みな継投で相手打線を封じたい。大阪桐蔭は鳴門の好投手・冨田から最後は”寝業by西谷監督”のスクイズで1点をもぎ取るなど手堅い攻撃も見せる。ここまで広島商業は、初戦で21世紀枠の丹生に、計16安打を放ち22-7と大勝。2番八幡大介(2年)は3安打4打点&盗塁2つと躍動。この他、3番植松幹太主将(2年)と6番松浦太河(2年)が3安打3打点と活躍。背番号10保川七星(2年)・背番号1伊藤祐輔(2年)・背番号11浴口光介(2年)・背番号17佐藤大介(1年)の4人が登板した。一方の大阪桐蔭は、初戦で鳴門に3-1で勝利。背番号10川原嗣貴(2年)が被安打6・死四球0・奪三振9・計108球で完投。攻撃陣は計8安打。3回裏に、2番谷口勇人(2年)と4番海老根優大(2年)の安打で2点を先制し、8回裏には7番星子天真主将(2年)のスクイズで貴重な追加点を奪った。
3月25日(金) [7日目 2回戦]
09:00 聖光学院 2-7 近江
聖光学院|101|000|000|=2
近江・・|050|001|01x|=7
======試合のみどころ============
”魂”のぶつかり合いになる。共に強い勢いがあるチーム同士が激突する。近江は延長13回TBの激闘を制し、聖光学院は秋に課題だった攻撃に迫力が出た。近江はエース山田陽翔(2年)が延長13回(計165球)を熱投しており、控え投手が鍵を握りそうだ。聖光学院のエース佐山未來(2年)は計93球で完投と比較的余裕がある。ここまで、近江は、初戦で長崎日大との3時間4分の熱戦を6-2(延長13回TB)で制した。2点を追う9回表に5番岡﨑幸聖(2年)、8番大橋大翔(2年)のタイムリーで土壇場で同点。延長13回表に4番山田陽翔(2年)の決勝打などで計4点を奪った。投げては山田陽翔(2年)が延長13回を被安打7・死四球7・奪三振10・計165球の熱投。対する聖光学院は、初戦で二松学舎に9-3で勝利。秋は打撃に課題も、この試合では10安打9得点。1番赤堀颯(2年)、4番山浅龍之介(2年)、9番佐山未來(2年)が打点2ずつを記録。ボールの見極め、果敢なリードなど相手へのプレッシャーも光る。エース佐山未來(2年)は被安打7・奪三振6・死四球2・計93球で完投している。
======試合結果・総評レポート========
近江が7-2で聖光学院に勝利。エース山田陽翔(2年)が被安打5・死四球3・奪三振2・計87球の省エネ&好投で、2試合連続完投。攻撃陣は、2回裏に背番号18清谷大輔(1年)が逆転2点2塁打を放つなど4打数3安打3打点と活躍し、序盤にチームを勢い付かせた。個性派集団のチームは計13安打を記録し、3番中瀬樹(2年)は4打数4安打2打点と活躍が光った。敗れた聖光学院は、エース佐山未來(2年)が被安打13・失点7。攻撃陣は計5安打で、犠牲フライで奪った2得点にとどまった。
11:30 木更津総合 3-4x 金光大阪(13TB)
木更津総合|000|000|010|000|2 =3
金光大阪・|000|001|000|000|3 =4x
======試合のみどころ============
共に初戦は勢いに乗る勝ち方で2回戦へ駒を進めた。木更津総合はタイブレークのトラウマ(21年夏の千葉決勝はTBで敗戦)を克服、金光大阪は投打のキーマンが活躍した。共にエースの越井颯一郎(2年)が166球、古川温生(2年)が138球で完投。控え投手の登板も鍵となりそうだ。ここまでは、木更津総合は初戦で山梨学院に延長13回TBの末、2x-1。越井颯一郎(2年)が計166球を熱投し、被安打6・四球2・奪三振4と好投。最後は5番須永雄太(2年)の押出四球で決着した。注目の1番山田隼(2年)は5打数2安打と持ち味を出す。一方の金光大阪は初戦で日大三島に4-0で勝利。古川温生(2年)が被安打4・四球4・奪三振9・計138球と好投。初回に、5番貴島琉惺(2年)の2点安打などで一挙3点、6回は9番澤田拓磨(2年)のスクイズで1点を追加するなど、キーマンの活躍が光った。
======試合結果・総評レポート========
金光大阪が木更津総合に延長13回裏タイブレークのゲームを4x-3の逆転サヨナラで勝利。延長13回表に2点をリードされるも、キャリーパトリック波也斗(1年)の内野ゴロで1点、号泣しながら打席に入った1番佐々木駿弥(1年)が押出四球を選んで同点、最後は2番福冨龍之介(1年)が押出死球で決着。投げてはエース古川温生(2年)が延長13回を被安打5・死四球4・奪三振10・計160球を好投した。打っては、岸本紘一主将(2年)が6打数3安打1打点と活躍が光った。敗れた木更津総合は2試合連続のタイブレーク。越井颯一郎(2年)・金綱伸悟(2年)・金本琉瑚(2年)の3投手が継統。1点を追う8回表には中西祐樹主将(2年)が仲間を救う一打を放ち、延長13回表には3番菊地弘樹(2年)が2点タイムリーを放つ勝負強さをみせた。
14:00 國學院久我山 6-3 高知
久我山|200|020|020|=6
高知 |001|000|011|=3
======試合のみどころ============
共に初戦は”ロースコアの競り合い(共に4-2と同じスコア)”を制した。高知は、秋と異なる「3本の矢」の継投リレーをみせるなど、引き出しを多数持つ。國學院久我山は、完投したエース成田陸(2年)が投打で活躍。複数投手陣も控えており継投策が鍵を握りそうだ。ここまで、高知は初戦で東洋大姫路に4-2で勝利。先発の背番号1山下圭太(2年)が5回を被安打2・四球2と好投。6回からサイドの背番号16中嶋奏輔(1年)が3回を失点2、最後は背番号10日野灯(2年)が締めた。攻撃陣は、5回表にエース山下圭太(2年)と3番高橋友(2年)の安打で3点を奪うなど計4点。一方の國學院久我山は初戦で有田工業に4-2で勝利。エース成田陸(2年)が被安打7・死四球3・奪三振7・計126球で完投、自ら3打数2安打・2打点と投打で活躍。失策3を記録するも、ナインがカバーし合いながら接戦をものした。
======試合結果・総評レポート========
國學院久我山が6-3で高知に勝利。バントが武器となり、序盤・中盤・終盤に2点ずつを奪った。1回表には2連打でチャンスを作るとスクイズと失策から2点。5回にもスクイズで1点、3番木津寿哉(1年)の3塁打で1点。8回には松本慎之介(2年)と萩野颯人(1年)の安打で2点を奪った。投げては、背番号11の左腕渡邉建伸(2年)が4回を被安打3・失点1、背番号10の左腕松本慎之介(2年)が5回を被安打6・失点2と好投し、粘る高知を振り切った。敗れた高知は、背番号1山下圭太(2年)・背番号9川竹巧真(2年)・背番号16中嶋奏輔(1年)の3人が代わる代わる継投。打者に専念した高橋友(2年)は2打点と活躍。9回裏には1死満塁のチャンスを作るも、1点を返すにとどまった。
3月24日(木) [6日目 1•2回戦]
09:00 鳴門 1-3 大阪桐蔭
鳴門・・|000|000|100|=1
大阪桐蔭|002|000|01x|=3
======試合のみどころ============
今大会屈指のサウスポー冨田遼弥(2年)を擁する鳴門が、投打タレント揃いの優勝候補・大阪桐蔭に挑む。鳴門のエース冨田は、防御率0.86(出場選手2位)、1回あたりの奪三振1.05(同5位)と出場投手でもトップクラスの成績を持つ。攻撃陣は、3番三浦鉄昇主将(2年)・4番前田一輝(2年)・5番藤中温人(2年)・6番土肥憲将(2年)らが軸で、伝統の”渦潮打線”でエースを援護したい。大阪・近畿・神宮大会Vの大阪桐蔭は、1回戦の最終ゲームでいよいよ登場。注目の1年生サウスポーの前田悠伍(1年)は、相手エース冨田を上回る防御率0.78(出場選手1位)。別所孝亮(2年)・川原嗣貴(2年)ら上級生投手陣も厚い。攻撃陣は、チーム打率.405(2位)・平均得点9.3点(5位)・本塁打17本(2位)と破壊力十分だ。神宮大会で”サイクル安打超え”を記録した松尾汐恩(2年)のほか、西谷監督がキーマンにあげる田井志門(2年・しもん)ら全国屈指の好打者が揃う。※参考:徳島県では”まん延防止等重点措置”は発令されていない中で、県(教育委員会)が”公立高校の練習試合を禁止”していたため、鳴門は練習試合が一切できないまま大阪桐蔭戦に臨む。
======試合結果・総評レポート========
大阪桐蔭が3-1で鳴門に勝利。背番号10川原嗣貴(2年)が被安打6・死四球0・奪三振9で完投。攻撃陣は計8安打、少ない好機を確実にものにした。3回裏に、2番谷口勇人(2年)と4番海老根優大(2年)のタイムリーで2点を先制。終盤の8回裏には、7番星子天真主将(2年)のスクイズで貴重な追加点を奪った。敗れた鳴門は、練習試合が禁止されたまま臨んだ春の第一戦目。エース冨田遼弥(2年)は、秋は全試合5点以上を奪った大阪桐蔭を抑え、被安打8・四球1・奪三振8・3失点と力投。7回表には自らの安打で1点を奪うなど投打で活躍した。
11:30 和歌山東 0-7 浦和学院
和歌山東|000|000|000|=0
浦和学院|210|020|11x|=7
======試合のみどころ============
初戦では共にエースが”9イニング”を登板。浦和学院は2刀流の背番号6金田優太(2年)、和歌山東は背番号11田村拓翔(2年)らの複数投手陣の起用が鍵を握りそうだ。攻撃陣・打者は、共に持ち味を出している。ここまで浦和学院は、初戦で大分舞鶴に4-0で勝利。エース宮城誇南(2年)が被安打2・奪三振13・117球で完封。3番金田優太(2年)が4打数3安打1打点と活躍したほか、5番高山維月(2年)が大会第1号となる2ランを放つなど、打撃陣は振れており、エンドランを多数仕掛けるなど「超攻撃的野球」に勢いがある。一方「魂の野球」を掲げる和歌山東は、8-2(延長11回)で倉敷工業に勝利。エース麻田一誠(2年)が9回(再登板あり)を失点1・128球と力投。背番号11田村拓翔(2年)と背番号9山田健吾(2年)が好救援するなど、米原監督の采配が冴える。2番森岡颯太(2年)は5打数3安打、延長11回に勝ち越し打を放つなど期待の好打を魅せている。
======試合結果・総評レポート========
浦和学院が7-0で和歌山東に勝利。投打で圧倒した。エース宮城誇南(2年)が7回を被安打2・四球2・奪三振10・計78球の快投。背番号10浅田康成(2年)、背番号6金田優太(2年)との3投手の継投で完封リレー。チームは計12安打を放ち、3番金田優太(2年)は大会第2号となるソロ本塁打を放つなど4打数2安打2打点。1番小林聖周(1年)は4打数3安打と好調で、チームを勢いづけた。敗れた和歌山東は、エース麻田一誠(2年)と田村拓翔(2年)が登板。序盤にバッテリーミスなどが目立ち、リズムが作れず。センター中川大士(2年)はファンプレーで観衆を沸かせた。攻撃陣は2安打、得点が奪えなかった。
14:00 九国大付 4-1 広陵
九国大付|020|000|020|=4
広陵・・|100|000|000|=1
======試合のみどころ============
注目選手がずらりと揃う優勝候補同士が激突。初戦サヨナラの九国大付か、初戦を圧勝した広陵か。九国大付は、初戦で共に無安打だった佐倉俠史朗(1年)、野田海人主将(2年)の快音に期待だ。初戦完投の香西一希(2年)のほか野田海人(2年)の登板も視野に入る。広陵は3番内海優太(2年)、4番真鍋慧(1年)、エース森山陽一朗(2年)の柱が絶好調。他の選手も投打で活躍するなど勢いがある。ここまで、九国大付は、初戦でクラークに3x-2(延長10回)で勝利。10回裏に1年生の4番佐倉俠史朗(1年)の犠牲フライで決着。左腕エース香西一希(2年)は、延長10回を被安打4・死四球0・奪三振3・103球で完投。対する広陵は、初戦で敦賀気比に9-0で勝利。計17安打9得点、3番内海優太(2年)、4番真鍋慧(1年)、5番田上夏衣(1年)は共に3安打と活躍。西純矢(阪神)の弟・西凌矢(2年)も満塁で代打出場し2点安打と活躍した。エース森山陽一朗(2年)は7回2/3を被安打2・四球1・奪三振6・計96球と好投し、2番手の松林幸紀(2年)も被安打1の好救援で完封リレーした。
======試合結果・総評レポート========
九国大付が4-1で広陵に勝利。エース香西一希(2年)が被安打7・死四球2・奪三振11・計129球の好投で2試合連続完投。ナインも香西の力投に応えた。カメラマン席にダイブ(判定ファール)したサード白井賢太郎(1年)ら守備陣は堅い守りを発揮。攻撃では、1番黒田義信(2年)が先制された直後の2回表に逆転の2点タイムリー、終盤8回表には2点3塁打を放つなど、この日5打数4安打4打点と活躍。注目の佐倉俠史朗(1年)も3安打を記録した。敗れた広陵は、エース森山陽一朗(2年)が7回を被安打10も力投し、その後は松林幸紀(2年)・岡山勇斗(1年)が継投。初戦で活躍した注目の3番内海優太(2年)、4番真鍋慧(1年)は共に1安打に抑え込まれた。
3月23日(水) [5日目 1回戦]
09:00 花巻東 4-5 市立和歌山
花巻東・|100|000|003|=4
市和歌山|013|001|00x|=5
======試合のみどころ============
佐々木麟太郎(1年)らを擁する花巻東打線と、最速149キロを持つ市立和歌山のエース米田天翼(2年)の対決に注目だ。花巻東は平均得点10.5点(1位)、本塁打数14本(3位)と攻撃力が高く、佐々木のほかにも”一発力”のある1番宮澤圭汰(2年)、高校通算47本塁打の4番田代旭主将(2年)ら強打者が揃う。対する市立和歌山は、秋はチーム打率.279(28位)、平均得点4.4点(29位)と攻撃面では課題もあった。リードオフマンの松村祥吾主将(2年)を中心に、秋・冬を通じて磨き上げてきた攻撃力にも注目したい。なお、佐々木は12月に手術を行い、2月下旬から練習に復帰。直前の練習試合では通算本塁打を56本に伸ばしている。
======試合結果・総評レポート========
市立和歌山が5-4で花巻東に勝利。エース米田天翼(2年)が被安打9・死四球4・奪三振7・計153球の力投。花巻東の佐々木麟太郎(1年)にはヒットを許さなかった。秋課題だった打撃は、計11安打。4番寺田椋太郎(2年)が3塁打・単打・2塁打と活躍したほか、他の打者もミートした打球が目立った。敗れた花巻東は、エース萬谷大輝(2年)と工藤翔大(2年)が継投。攻撃陣は9回表に田代旭主将(2年)のタイムリーなどで1点差まで詰め寄る粘りを見せた。
11:30 大島 0-8 明秀日立
大島・・|000|000|000|=0
明秀日立|031|400|00x|=8
======試合のみどころ============
奄美が誇る”ミスターK”大島高校のサウスポー大野稼頭央(2年・松井稼頭央が名前の由来)と、ウェイトで鍛え上げた関東王者・明秀日立のパンプアップ打線の対決に注目だ。大野は、防御率1.21(出場選手8位)・奪三振98(同1位)を記録するなど制球力&奪三振力が高く、鹿児島大会・九州大会(再試合あり)では、ほぼ一人で投げ抜くなど強靭なスタミナも持つ。攻撃陣は、3番武田涼雅主将(2年)、4番西田心太朗(2年)、5番中優斗(2年)ら中軸が勝負強く、鹿児島大会では「全6試合中4試合がサヨナラ勝利」するなど粘り強い。対する明秀日立は、チーム打率.350(12位)、平均9.6得点(3位)、計14本塁打(3位)と高い攻撃力を持つ。4本塁打を放った4番武田一渓(2年)や石川ケニー主将(2年・ハワイ生まれのハーフ)などの好打者が下位まで揃い、レギュラー9人中6人が本塁打を記録。投手陣も大黒柱のエース猪俣駿太(2年)が防御率2.45と安定する。
======試合結果・総評レポート========
明秀日立が8-0で大島に勝利。エース猪俣駿太(2年)が8回を被安打3・四球1・奪三振5・計86球の好投。最終回は石川ケニー主将(2年)が締めた。攻撃陣は、大野のボールを徹底的に見極め、計10安打。2番平野太智(1年)が3打数2安打2打点、6番佐藤光成(2年)が4打数3安打2打点と活躍が光った。敗れた大島は、エース大野稼頭央(2年)が被安打10・死四球7・奪三振6で8失点。攻撃陣は計5安打にとどまるも、1番有馬航大(1年)が3安打と活躍した。最終回には1死満塁のチャンスを作るも無得点に終わった。
14:00 丹生 7-22 広島商業
丹生・・|040|000|003|=7
広島商業|350|411|26x|=22
======試合のみどころ============
21世紀枠の丹生(にゅう・福井)が、春夏あわせて甲子園7回優勝の広島商業に挑む。丹生は、1年生の左腕エース井上颯太(1年)が防御率1.91、奪三振数(1回あたり)=1.0個(10位)と安定する。秋は、怪我のため出場機会がなかった頼れる主将来田竹竜(2年・きだたける)が聖地で復活の見通しで、チームに勢いが増しそうだ。対する広島商業は、絶対的エースは不在だが、広島大会=7人、中国大会=5人が登板するなど投手陣が豊富に揃う。背番号1は伊藤祐輔(2年・双子の兄)が背負い、190cm・90kg右腕の背番号13児玉晃洋(2年)らが控える。攻撃陣は逆境でも集中打からビッグイニングを作る力がある。”攻撃的2番打者”の八幡大介(2年)は、打率.533(出場選手6位)・打点9・盗塁10個(出場選手1位タイ・50m6.0秒)、四死球・犠打数は共にチーム最多を記録するなど、攻撃のキーマンだ。
======試合結果・総評レポート========
広島商業が21世紀枠の丹生に22-7で勝利。計16安打を放った。2番八幡大介(2年)が3安打4打点&盗塁2つと躍動。この他、3番植松幹太主将(2年)が3安打3打点、6番松浦太河(2年)が3安打3打点と活躍。背番号10保川七星(2年)・背番号1伊藤祐輔(2年)・背番号11浴口光介(2年)・背番号17佐藤大介(1年)の4人が継投リレーした。敗れた丹生は、2回表に一挙4点を奪って一時は逆転、9回表には3点を奪う粘りを見せた。チームは計10安打7得点と快音を響かせた。投手陣は、エース井上颯太(1年)が再登板を含めて2回2/3を被安打7・死四球9・失点13。その後、4投手が継投した。
3月22日(火) [4日目 1回戦]
12:30 有田工 2-4 國學院久我山
有田工業|000|100|010|=2
久我山・|101|001|10x|=4
======試合のみどころ============
ともに”終盤の勝負強さ”が持ち味だ。國學院久我山は決勝・二松学舎戦で9回裏に逆転サヨナラで選抜切符。有田工業は「何かが起きる8回、俺たちの8回」という合言葉が生まれたように、佐賀大会・九州大会では終盤の8回に勝負を決めた。國學院久我山は、”一本出せよ”のアルプスの応援を受けた集中打と平均盗塁2.4個(5位)の機動力に加えて、投手兼4番の成田陸(2年)と成長著しい左腕の渡邉建伸(2年)に注目だ。有田工業は、打っては1番打者で、九州大会では秀岳館・海星を2試合連続で完封したエース塚本侑弥(2年)とプロゴルファーの父(パキスタン出身)を持つ4番角田貴弘(1年)に注目だ。この試合も終盤の8回・9回に試合が大きく動くか。
======試合結果・総評レポート========
國學院久我山が4-2で有田工業に勝利。エース成田陸(2年)が被安打7・死四球3・奪三振7・計126球で完投、自らバットでは3打数2安打・2打点と投打で活躍が光った。失策3を記録するも、ナインがカバーし合いながら接戦をものした。敗れた有田工業は、エース塚本侑弥(2年)が4失点の力投。8回には「俺たちの8回」の合言葉通り、1点を奪う粘りを発揮。主将の上原風雅(2年)は4回と8回にタイムリーを放つなど4打数3安打2打点とチームを牽引してみせた。
15:00 星稜 5-4 天理(11)
星稜|000|100|010|12 =5
天理|000|000|020|11 =4
======試合のみどころ============
名門が激突する。星稜はエースマーガード真偉輝キアン(2年・マイキ)、奥川に憧れを抱く武内涼太(1年)ら投手陣の出来が勝敗の鍵を握りそうだ。佐々木勇太主将(2年)は「僕たちの代は2学年分の先輩方の思いを背負っている」と語り、聖地では「感恩報謝」を掲げて挑む。林監督は3月末で勇退予定で、1日でも”長い春”を目指す。対する天理は、勝負強い打撃が持ち味の3番戸井零士主将(2年)、元Jリーガーの父を持つ4番内藤大翔(2年)・長身右腕エース南澤佑音(2年・みなみざわ)の”主将・4番・エース”の3役者が、ここぞの場面で力を見せる。新チームのスローガンは「繋ぐ」、昨春のセンバツ4強超えを目指す。
======試合結果・総評レポート========
星稜が天理との死闘を5-4で制した。エースのマーガード真偉輝キアン(2年)が、7回0/3を投げて被安打3・四球2・奪三振8・失点2・計119球の好投。その後、武内涼太(1年)が再三ピンチを背負うも、残る4回を被安打2・死四球6・奪三振6・失点2・計83球を粘投した。打者では、3番齊賀壱成(1年)が5打数3安打1打点と活躍したほか、延長11回には代打松田啓睦(2年)が2塁打、7番津澤泰成(2年)が安打でチャンスを作り、その後の相手失策による追加点(2点)のきっかけを作った。敗れた天理は、エース南澤佑音(2年)が延長11回(158球)を力投。攻撃陣は8回裏に9番重舛春樹(2年)が同点となる2点2塁打、延長10回裏には4番内藤大翔(2年)が同点となるタイムリーを放つなど、粘りと勝負強さを発揮した。
17:30 大垣日大 6-1 只見
大垣日大|020|010|102|=6
只見・・|000|100|000|=1
======試合のみどころ============
日本有数の豪雪地帯からやってき部員13人(+マネ2人)の只見が、センバツ準優勝経験のある大垣日大に挑む。全校生徒84人の只見は、1番の酒井伶斗(1年・れいと=弟)とエース酒井悠来(2年・はるく)、そして勝負強い打撃が持ち味の4番室井莉空(2年)らがキーマン。秋は怪我で登板機会のなかった身長187cm右腕の大竹優真(2年)にも注目だ。対する大垣日大は、東海大会では静岡(3位)・享栄高校(愛知1位)に勝利し、東海4強から選抜選出。投手陣は、左腕の五島幹士(2年)が防御率1.70、右腕の山田渓太(1年)が防御率1.88と安定する。攻撃陣は、1試合平均盗塁3.3個(出場校1位タイ)と機動力が高く、4番西脇昂暉主将(2年)、5番米津煌太(1年)ら好打者が揃う。なお、当日只見のアルプスには約800人が駆けつける予定で(友情応援やツアー含む)、このうち約400人は只見町の住民(人口3900人の約1割)が占める見通し。また、只見には吹奏楽部がないため、当日は神戸鈴蘭台、東灘の2校が友情応援に駆けつけ、約40人のブラスバンドで後押しする。
======試合結果・総評レポート========
大垣日大が21世紀枠の只見に6-1で勝利。両打の左腕エース五島幹士(2年)が、被安打2・死四球2・奪三振18・失点1・計108球で完投。打っては、3番米津煌太(1年)と4番西脇昂暉(2年)が共に2打点。阪口監督の孫・髙橋慎(1年)はチーム最多の2安打、先制点を叩き出すなど活躍が光った。敗れた只見は、部員13人全員が出場。初回にダブルプレーをとって球場を沸かせると、4回裏には5番山内友斗(2年)がチーム初安打・初打点を記録。投手陣は、エース酒井悠来(2年)が7回4失点、その後は大竹優真(2年)が1回を無失点、最後は背番号4の室井莉空(2年)が1回を2失点するも力投した。人口約3900人あまりの只見町からは多くの人が応援に駆けつけ、ナインを後押しした。
3月21日(月•祝) [3日目 1回戦]
09:00 山梨学院 1-2x 木更津総合(13TB)
山梨学院・|000|010|000|000|0 =1
木更津総合|100|000|000|000|1 =2x
======試合のみどころ============
関東準Vの山梨学院と関東4強の木更津総合、優勝候補同士が1回戦で激突。両チーム共に”リードオフマン”と”エース”に注目だ。リードオフマンでは、山梨学院の1番鈴木斗偉(2年)が打率.629(出場選手1位)・本塁打3本(同7位)・打点12・盗塁6個(同8位)。対する木更津総合の1番山田隼(2年・野球部寮長)が打率.564(同2位)・本塁打5本(同2位)・打点20(同7位)と、共に圧倒的な成績を誇る。エースでは、山梨学院エース榎谷礼央(2年・レオ)が防御率1.05(出場選手6位)、木更津総合エース越井颯一郎(2年)が防御率1.54と、共に安定感が際立つ。秋の関東大会では2校は対戦なし。まず初戦を勝ち抜くのはどちらだ。
======試合結果・総評レポート========
木更津総合が山梨学院に延長13回タイブレークの末、2x-1でサヨナラ。エース越井颯一郎(2年)が計166球を熱投し、被安打6・四球2・奪三振4と好投。13回表を無失点で切り抜けて勝利を呼んだ。13回裏は、満塁から5番の須永雄太(2年)が押出四球を選び、決着。攻撃陣はヒット9本を放ち、注目の1番山田隼(2年)は5打数2安打と持ち味を出した。敗れた山梨学院は、強力打線が封じられ、ヒットはわずか6本。エース榎谷礼央(2年)は、計155球を投げて、被安打9・四球3・奪三振7と好投。5回には自らのバットで同点打を放つ活躍を見せるも、最後は押出四球を与えた。
11:30 日大三島 0-4 金光大阪
日大三島|000|000|000|=0
金光大阪|300|001|00x|=4
======試合のみどころ============
東海そして”静岡”を代表して出場する日大三島は、エースで4番の松永陽登(2年)が大黒柱だ。秋は、防御率2.46・打率.513(出場選手9位)・本塁打2本・打点18(同10位)と、投打ともに大車輪の活躍を見せた。対する大阪準V・近畿4強の金光大阪は、エース古川温生(2年)が防御率2.50と高い制球力を持つ。ともにエースに安定感があり、”攻撃のキーマン”が勝敗のカギを握りそうだ。日大三島は1番京井聖奈(2年)、3番池口奏(1年)ら、金光大阪は4番岸本紘一主将(2年)、5番貴島琉惺(2年)ら、秋に勝負を決めるバッティングを見せた打撃役者の活躍に注目したい。
======試合結果・総評レポート========
金光大阪が4-0で日大三島に勝利。エース古川温生(2年)が被安打4・四球4・奪三振9・計138球の好投で完封。攻撃陣は初回に、5番貴島琉惺(2年)の2点タイムリーなどで一挙3点。6回には9番澤田拓磨(2年)のスクイズで1点を追加した。守備では、センター福冨龍之介(1年)の好守備も光った。敗れた日大三島は、わずかヒット4本に終わり無得点。エース松永陽登(2年)は被安打6・四球3・奪三振2の好投を見せるも、5回裏には2死満塁のチャンスの場面で三振に倒れ、反撃の好機を生かせなかった。
14:00 高知 4-2 東洋大姫路
高知・・・|000|031|000|=4
東洋大姫路|000|000|02x|=2
======試合のみどころ============
高知が誇る「3本の矢」、東洋大姫路の絶対的エース森健人(2年)の投手対決に注目だ。高知は山下圭太(2年)・川竹巧真(2年)・高橋友(2年)の3投手が中心となり、”小刻みな継投”で相手打線を翻弄する。対する東洋大姫路のエース森健人(2年)は、防御率1.44(出場選手10位)と安定し、秋は報徳学園と智辯学園を完封した実績を持つ。攻撃陣は、高知が打率.304(21位)・平均得点5.7点(24位)、東洋大姫路は打率.291(26位)・平均得点3点(32位)と、試合はロースコアの接戦が予想される。
======試合結果・総評レポート========
高知が4-2で東洋大姫路に勝利。秋と異なる3投手の継投リレーで、ヒット6本に抑え込んだ。先発の背番号1山下圭太(2年)は5回を被安打2・四球2と好投。6回からは、トルネードサイドの背番号16中嶋奏輔(1年)が3回を被安打4・失点2と力投。最終回は背番号10日野灯(2年)が締めた。攻撃陣は5回表にエース山下圭太(2年)と3番高橋友(2年)の安打で3点を奪うなど計4点。敗れた東洋大姫路は、エース森健人(2年)が被安打6・死四球2と力投した。終盤の8回裏には、4番山根昂介(2年)の2塁打で2点を奪う粘りもみせた。なお、3月末で藤田明彦監督は勇退する。
3月20日(日) [2日目 1回戦]
09:00 敦賀気比 0-9 広陵
敦賀気比|000|000|000|=0
広陵・・|200|041|02x|=9
======試合のみどころ============
地区大会の優勝校同士(ともに選抜優勝経験あり)が激突する。センバツ3回の優勝を誇る”春の広陵”は、神宮大会では準V。1年生のボンズ真鍋慧(1年)・大会屈指の好打者 3番内海優太(2年)・躍進の原動力となったエース森山陽一朗(2年)ら投打が充実する。なお、直前変更で登録された西凌矢(2年)は阪神の西純矢(創志学園)の弟。対する敦賀気比は、U15日本代表と共にした上加世田頼希(2年)&渡辺優斗(2年)のバッテリーには安定感がある。攻撃陣は打率.563を記録した3番春山陽登(2年)がキーマンで、下位まで好打者が揃う。試合は点の取り合うシーソーゲームになりそうだ。共にセンバツ優勝経験のある広陵中井監督と敦賀気比東監督の采配にも注目だ。
======試合結果・総評レポート========
広陵が9-0で敦賀気比に勝利。3番内海優太(2年)、4番真鍋慧(1年)、5番田上夏衣(1年)が共に3安打を放つなど計17安打で9得点。8回裏には、阪神の西純矢の弟・西凌矢(2年)が満塁チャンスで代打出場し2点安打を記録した。エース森山陽一朗(2年)は7回2/3を投げて被安打2・四球1・奪三振6・計96球と好投。2番手の松林幸紀(2年)が残るイニングを被安打1と好救援し完封リレー。敗れた敦賀気比は、エース上加世田頼希(2年)が14安打を浴びて8失点。攻撃陣はヒット計3本で無得点に終わった。
11:30 長崎日大 vs 京都国際
※京都国際が出場辞退のため近江が補欠出場
======試合のみどころ============
”ビッグイニング”を作る破壊力が魅力の長崎日大打線が、夏の甲子園4強 京都国際のエース森下瑠大(2年)に立ち向かう。長崎日大は3番松尾一樹(2年)・4番河村恵太主将(2年)・5番百武伸(2年)・6番白川輝星(2年)ら中軸に力のある打者が揃う。対する京都国際は甲子園経験が豊富なメンバーが揃い、1番武田侑大(2年)・平野順大(2年)・辻井心主将(2年)・岩内琉貴也(2年)ら、好打者が下位までずらりと並ぶ。Wエースの右腕・平野順大(2年)の成長にも注目したい。
11:30 近江 6-2 長崎日大(13TB)
近江・・|000|000|002|000|40=6
長崎日大|000|002|000|000|00=2
======試合のみどころ============
京都国際が出場辞退により対戦カードが開幕日前日に変更。試合に集中を注ぎ、各々が自分達の野球をどれだけ発揮できるかが鍵となりそうだ。長崎日大は、”ビッグイニング”を作る破壊力が魅力だ。3番松尾一樹(2年)・4番河村恵太主将(2年)・5番百武伸(2年)・6番白川輝星(2年)ら中軸に力のある打者が揃う。対する近江は、補欠1位から出場。昨夏4強の原動力となった主将・エース・4番の山田陽翔(2年)が大黒柱だ。最速148キロ、通算30本塁打の二刀流で、滋賀大会の3位決定戦では満塁弾を記録。秋は肘痛で登板はなしも、3月の練習試合では智辯学園戦で6回1安打1失点と復調をアピールする。
======試合結果・総評レポート========
近江が長崎日大との3時間4分の熱戦を6-2(延長13回TB)で制した。近江は、2点差を追う9回表に5番岡﨑幸聖(2年)、8番大橋大翔(2年)のタイムリーで土壇場で同点に追いつく。延長13回表には、先頭の4番山田陽翔(2年)が決勝打を放ち、その後は相手暴投などから計4点を奪った。投げてはエースで4番で主将の山田陽翔(2年)が13回を一人で投げ抜き、被安打7・死四球7・奪三振10・失点2・計165球を熱投。敗れた長崎日大は、エース種村隼(2年)が8回を、左腕の川副良太(2年)が残るイニングを力投。攻撃陣は、6回裏に4番河村恵太主将(2年)、5番白川輝星(2年)の連続2塁打で2点を先制するも、7回以降は無安打に終わった。
14:00 聖光学院 9-3 二松学舎
聖光学院|300|060|000|=9
二松学舎|000|101|100|=3
======試合のみどころ============
共に好投手を擁するチーム同士が激突。二松学舎の左腕布施東海(2年)は防御率2.23、聖光学院の右腕佐山未來(2年・みらい)は防御率1.00(出場選手3位)と、ともに安定感がある。攻撃陣は、二松学舎は”チーム3冠王”の4番瀬谷大夢(2年)が軸で、チームは平均盗塁2.5個(4位)と機動力がある。対する聖光学院は、秋はチーム打率.267(31位)・平均得点5.1点(27位)も、一冬超えて鍛えあげた攻撃陣の活躍に期待したい。1年生の三好元気(1年・双子の兄)が勝負強い好打者として注目だ。
======試合結果・総評レポート========
聖光学院が9-3で二松学舎に勝利。初回に3点、5回に一挙6点の猛攻を見せた。秋季大会では打撃成績に課題も、この日は10安打9得点。打者では、1番赤堀颯(2年)、4番山浅龍之介(2年)、9番佐山未來(2年)が2打点ずつを記録。ボールの見極め、果敢なリードなど相手へのプレッシャーも光った。投げては、エース佐山未來(2年)が、9回を被安打7・奪三振6・死四球2・失点3・93球と好投した。敗れた二松学舎は、エース布施東海(2年)が4回1/3を投げて7失点。その後、辻大雅(2年)、1年生右腕の大矢青葉(1年)の3投手が登板。攻撃陣は7安打を放つも2得点に終わった。
3月19日(土) [1日目 1回戦]
10:00 大分舞鶴 0-4 浦和学院
大分舞鶴|000|000|000|=0
浦和学院|000|310|00x|=4
======試合のみどころ============
1日遅れての球春到来。“新生浦学”は森大監督が指揮を執る。名探偵コナンが名前の由来の1つでもある沖縄読谷村出身のエース左腕・宮城誇南(コナン・2年)には安定感がある。今年のテーマは「超攻撃型野球」、どんな攻撃を聖地で魅せてくれるのか注目だ。21世紀枠の大分舞鶴(初出場)は、大分大会では21年春=優勝、21年夏=準優勝、21年秋=準優勝の好成績を残す実力校。右腕エース奥本翼(2年)は制球力の高い好投手で、攻撃陣は大分大会(決勝・明豊戦は1点差で敗戦)・九州大会(大島とは引き分け再試合)では、粘り強い野球を魅せた。開幕試合は、ゲームセットの瞬間まで競り合った接戦が予想される。
======試合結果・総評レポート========
開幕試合は、浦和学院が4-0で大分舞鶴に勝利。エース宮城誇南(2年)が9回を被安打2・奪三振13・117球の好投で完封。攻撃陣は、5番高山維月(2年)が大会第1号となる2ランアーチを記録。このほか、3番金田優太(2年)は4打数3安打1打点と活躍が光った。攻撃陣はセンターを中心に強打を放ち、エンドランを多数仕掛けるなど「超攻撃的野球」を発揮。敗れた大分舞鶴は、ヒット2本に終わった。序盤は好守備などで流れを引き寄せる場面もあった。エース奥本翼(2年)は7回を被安打9・死四球2・失点4と力投、長身右腕の野上龍哉(1年)も1回を無失点に抑えるなど力を見せた。
12:30 和歌山東 8-2 倉敷工業(11)
和歌山東|000|001|000|07 =8
倉敷工業|001|000|000|01 =2
======試合のみどころ============
「魂の野球」を掲げる和歌山東と、「攻めて、攻めて、攻めたぎる」を掲げる倉敷工業が激突。近畿大会準Vの旋風を巻き起こした和歌山東は、エース麻田一誠(2年)に安定感があり、攻撃陣は秋に3本塁打を放った”攻撃的2番”の森岡颯太(2年)が鍵を握りそうだ。倉敷工業は、チーム打率.389(3位)、平均得点9.3点(5位)と出場校トップクラスの高い攻撃力が持ち味。打者では、共に打率5割超えの3番福島貫太主将(2年)=選手宣誓と4番日向悠(2年)に注目。共にスローガンとして掲げる自分達の野球を聖地で魅せられるか。なお、和歌山東には和歌山商業が、倉敷工業には玉島商業の吹奏楽部がそれぞれ友情応援に駆けつける予定。
======試合結果・総評レポート========
和歌山東が8-2(延長11回)で倉敷工業に勝利。投手戦となったゲームは、延長11回表に2番森岡颯太(2年)が3-2とする勝ち越し打を記録。その後、5番此上平羅主将(2年)・6番橋本晃成(2年)らが続き、この回一挙7得点を奪い試合を決めた。投げてはエース麻田一誠(2年)が9回(再登板あり)を被安打4・死四球4・失点1・128球と力投。背番号11田村拓翔(2年)と背番号9山田健吾(2年)の両左腕が好救援した。投手交代など、米原監督の采配も光った。敗れた倉敷工業は、エース髙山侑大(2年)が延長10回2/3(171球)を熱投。攻撃陣は、11回裏2死から、選手宣誓を務めた3番福島貫太主将(2年)がヘッドスライディングで出塁し、その後に1点を奪う粘りを見せた。
15:00 クラーク 2-3x 九国大付(10)
クラーク|101|000|000|00=2
九国大付|020|000|000|10=3x
======試合のみどころ============
北海道王者と九州王者が、聖地で再び激突する。明治神宮大会では5-1で九国大付が勝利。クラークの“山中麟翔(2年)・辻田旭輝(2年)のWエース”が、九国大付の超強力打線に再び立ち向かう。攻撃陣は、6番越智飛王(2年)や野球部寮長の藤野侑真(2年)らのキーマンがバットで投手陣を援護したい。対する九国大付は、本塁打5本・打点25を挙げた4番佐倉俠史朗(1年)、主将&捕手&投手を務める5番野田海人(2年)、抜群の安定感を持つ左腕エース香西一希(2年)などタレントが揃う。強力打線の”チームの顔”、恐怖の1番黒田義信(2年)の第1打席にも注目だ。なお、3月18日は野田海人(2年)の”17歳の誕生日”。
======試合結果・総評レポート========
九国大付が3x-2(延長10回)でクラークに勝利。明治神宮大会の再戦を再び勝利した。両チーム無失策&投手戦となった試合は、延長10回裏、2番中上息吹(2年)・3番小田原義(2年)が連打で出塁すると、1年生の4番佐倉俠史朗(1年)の犠牲フライで決着。攻撃陣はヒット7本。左腕エース香西一希(2年)は、延長10回を一人で投げ抜き、被安打4・死四球0・奪三振3・103球と好投した。敗れたクラークは、山中麟翔(2年)・辻田旭輝(2年)のWエースが登板。特に辻田は、8回1/3をロングリリーフして、被安打7・死四球1・奪三振11と好投が光った。山中・辻田コンビは、相手打線で注目の佐倉(1年)・野田海人主将(2年)にはヒットを1本も許さなかった。攻撃陣は、1回表に山中の2塁打で1点、3回に藤野侑真(2年)の内野ゴロで1点を奪うも、4回以降はノーヒットに終わった。