超一流を目指す男・根尾とは
将来「超一流を目指す」男、根尾昂(あきら)。
彼の人となりを理解する際、大阪桐蔭で3年間を共にした「西谷監督が語った根尾の思い出」をご一読していただきたい。以下、インタビュー記事を引用・掲載する。
なお、中日ドラゴンズとは、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円と最高評価で計画。背番号は「NEO7」に決まった。
2月から始まる春季キャンプには1軍帯同が決定。与田剛監督はドラフト直後から「1軍で見たい」と話していたゴールデンルーキーについて「根尾は近くに置いておきますよ。去年から言ってましたもんね」とコメントした。
西谷監督が語る「根尾昂」とは
デイリースポーツが19年1月、大阪桐蔭の西谷監督のインタビュー記事を掲載した。プロ入りする根尾昂との思い出をこう語っている(引用・抜粋)。
-根尾の入学時の印象は。
「今までたくさんの高校生を見てきましたけど、根尾は意識が飛び抜けているというか、ここまで芯が強い子はいませんでしたね」-芯が強いとは。
「ぶれないですね。例えば、周囲がサボっていようが、やっていようが、変わらないです。みんな目標に向かってやりますけど、体調が悪いとかで、ぶれる時があるじゃないですか。大人でも。根尾はそれがない。『うまくなるには何をすべきか』という感じで。向上心という言葉でいうと軽いような。好奇心もあるし、どっちが大人か子供かっていつも思います。話をしていると、こちらが『ああ、そうか』ってなりますから(笑)」
(続けて)
「意識は高校生ではありませんね。甲子園で取材を受けたから勘違いするとか、1%もありません。ドラフト後も必死でしたよ。先日も8時半集合でしたけど、7時過ぎに来て1人で練習してました。『今日は取材を受けるので、昼に上がらせてもらうので先にやってます』って」-二刀流で注目された根尾の育成方針は。
「投手ばかり…という形にさせたくなかったんです。根尾が投手だけでプロを目指すならば、やり方は変えられていたと思います。それなら高校レベルで言うと、もっとよくなった可能性はあったと思います。でも、僕の頭のどこかに、中田(日本ハム)を2年春に肘をケガさせてしまったことが、すごく残っているんです」-頭に残っていることとは。
「中田は体が立派で、投球フォームも柔らかったし、僕は投手でプロに行かせたかったんです。ウサギとカメで言ったら、辻内(元巨人)のようなカメの選手を鍛えて、150キロを出せるようにはできたけど、中田なんて完全にウサギの選手でした。1年冬に付きっ切りでやったら、2年の春は151キロぐらいを出して。スピードガンの数字だけではなく、『うわー、すごいなあ』と思いましたもん。松坂投手(中日)ぐらいになるんじゃないかと思っていました」
(続けて)
「でも、2年春にケガしてからは、元通りにはなりませんでした。球速が出ていても僕らからしたら全然で。中田のボールではなかったし、本人も首をひねってばかりで。だから、根尾を下級生からたくさん投げさせることは引っかかっていました。頭のどこかに中田のことがあって。根尾を最初から『投手、投手』としてしまったら、故障した時に将来が…というのがありましたね」-1年時の根尾の練習の比重は。
「8割ぐらい野手でした。根尾は『投げたい投げたい』というのがあるんです。『昨日しっくりこなかったので、もう少し投げたいです』と言ってきても、ブレーキを掛けていました。理由を話すと分かってくれるので。そういう話をしたし、できる子でした」-ポジションの希望はあったのか。
「『プロでは内野』って言っていました。でも、ドラフト前に『(マスコミに)内野と言っていいんですか?』という相談は受けました。二刀流と報道してくれているのに、『野手希望』って言ったら否定しているようで、言ったらいけないのかなと考えていたみたいです(笑)」-思い出は。
「いろんな場面がありすぎて…。長かったですね。もう少しで卒業して、お別れと思うと寂しいです。心配はありますけど、どんなところでもぶれないと思います」
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根尾昂のプロ野球界での応援歌も「パワプロ」に
2019年、2月1日深夜、中日ドラゴンズ応援団が根尾昂の応援歌を発表。大阪桐蔭時代の応援曲「パワプロ」に決定した。
中日春季キャンプの模様
#根尾ノック 大声でノックを求める根尾昂。中日の2軍春季キャンプは多くのファンが訪れました。ノッカーもファンが大勢見ていることを意識してか、ノックの掛け声にもファンサービスを感じました。こういうちょっと普段っぽい根尾選手を観れるキャンプ、とても面白いです。 pic.twitter.com/hE8S51bs1d
— 汗と涙。高校野球 (@gari_wasabi) February 2, 2019
中日春季キャンプは2軍スタート
当初1軍スタートが決定していたが、根尾昂が「右腓腹筋の軽度の肉離れ」と診断され、2軍スタートとなった。根尾昂は「走った(ベースランニングの)時ですね」と説明。右ふくらはぎの肉離れについては「(過去に)ないですね。初めてです。…なってしまったところはしっかり受け止めて、早く治したいと思っています。」とコメント。
プロNPB新人選出研修会では
根尾昂は、「身近な人でも善意と悪意の区別が付きにくいことがあるとか、どこに危険が潜んでいるかなどといった話を聞きました。一社会人として恥ずかしくない、正しいことを判断できる人になりたい」と研修会後にコメント。高校生離れした「さすが根尾さん」といったコメントに注目が集まった。
読書家の根尾が持ち込んだ本とは
根尾昂が1月6日、名古屋市の「昇竜館」に入寮した。
読書家として有名な根尾、入寮にあたり2冊の本を持参した。それは、野球のルールブック「公認野球規則」と、選手契約などプロ野球組織のルールが記載されたNPB発行の「野球協約」。この2冊を持ち込んだ理由を「野球選手なので、野球のことを知っておかないといけない」と説明した。
入寮にあたっての持ち物は最低限だ。バランスボールと新調した空気清浄機。テレビも置かず、購入予定もないという。「野球道具とちょっとの服しか…。すいません」と野球への集中力は増すばかりだ。
新人合同自主トレの長距離走トップ
中日のドラフト指名選手6名が1月7日から新人合同自主トレを開始。
根尾は午前中に行われたグラウンド10周(約3・8キロ)の長距離走で堂々のトップ。他の新人が顔をゆがめ、息を切らしながら走る中、淡々と自分のペースで走り抜き「僕だけでなく他の選手も同じ。走ることも大事で手が抜けない」と振り返った。
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<以下>大阪桐蔭 時代編
頭脳明晰・野球の常識を超えた人間。
彼の名前は大阪桐蔭・根尾昂(ねお あきら)である。漢字は「たかぶる=昂る」と書く。
最も注目されている高校球児の一人。
遊撃手と投手をかねる「二刀流」。
ストレートの最速は150キロを誇る。
18夏の甲子園は6試合で打率・429(21打数9安打)、3本塁打、5打点。
大阪桐蔭を史上初となる2度目の春夏連覇に導き、高校日本代表として、U18アジア選手権では木製バットへの対応を魅せた。高校通算ホームラン数は32本。
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漫画から飛び出してきた
岐阜県の飛騨市出身。両親は市内の診療所の医者。兄、姉の3人兄弟の末っ子。
2歳の頃からスキーを開始。野球は3つ上の兄の影響で中学2年の時から。
ちなみに、兄の根尾学さんは高校3年時斐太高校のエースで岐阜県大会で準優勝。現在は医学部に在学中だ。
姉の春陽さんは医学部を卒業後、看護師として働いている。
根尾昂は、大阪桐蔭に入学後、1年生からレギュラー。ラストイヤーは副主将でチームを引っ張った。
内野手・投手・外野手とどの守備位置も対応できる、まさに多刀流の男だ。
根尾は、空いた時間があれば、夜中にバランスボールでストレッチをしたり、朝起きたら腹筋や腕立てをする努力家でもある。
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根尾昂の伝説まとめ
- 大阪桐蔭野球部内で唯一のAクラス
- 中学時代は生徒会長や学級長をを務める
- 学業もオール5に近い成績
- 50m走 5秒8、短距離走で全国5位
- 遠投(小学生)89mソフトボール投げで歴代1位
- 中学2年でアルペンスキーのスラローム(回転)で日本一
- 中学2年時スキー・スラロームで世界大会に出場
- 西谷監督からは「根尾さん」と呼ばれる
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トレードマークの「太い眉毛」が細くなる
2018年の夏の甲子園後、根尾昂は地元の理髪店で5ミリに刈り込んだ。
その際に左右のまゆ毛を整えられたという。
「そうなんですよ!やられちゃったんです。甲子園が終わって実家(岐阜)に里帰りしていたとき、髪を切りにいったんですけど、座ってボケーッとしてたら、いつの間にか『ジョリ』っていかれちゃって…」
その後、チームに合流すると、仲間たちに太いまゆ毛が少しだけ細くなったことが気づかれた。
「そりゃもう、チームに合流したときにめちゃめちゃいじられまくりましたよ。『とうとう色気づいたか?!』とか。いや、そられすぎました」と語る。
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西谷監督からは「根尾さん」と呼ばれる
西谷監督指も冗談交じりに「根尾さん」と呼ぶほど信頼は厚い。
西谷監督は根尾昂について
「意識的なところでいえば、今のプロ選手に交じってもかなり上位に入るのでは…と僕の勝手な想像ですけど、そんな風に思うところはあります。技術的にはまだまだ足りませんが、取り組み方、考え方でいえば、本当に高校生レベルではないものを持っています」
「練習が終わり、寮でご飯を食べたあと何をしているのかといえば、ずっとストレッチをしています。その姿を毎日見ていたら、周りの選手たちも『自分もやらなきゃ』とやり始めます。…下級生たちは『根尾さんでもこんなにするんだ』となる。僕は選手たちに『寮で練習しろ』と言ったことはないんですけど、そういう空気が勝手にできている。」
[夏の甲子園で仙台育英に敗れると、西谷監督は選手たちと面談。その時、根尾に意思を確認したという。本人がキャプテンをしたいと思っているのかどうかを聞きたかったからだ。すると根尾は「キャプテンは中川で、自分は副キャプテンをやらせてほしい。中川ができないことを動き回ってやります」と言ったという。]
「根尾がキャプテンでも悪くなかったと思いますが、目配り、フットワークの軽さで言うなら、たしかに根尾が副キャプテンとして動き回る方がよかったと思います。本当に目が行き届きますし、自分から動きますから。たとえば、バスを降りて根尾が一番に走っていけば、ほかの選手もつられて走りますし、率先して準備をすれば、ほかの選手もする。」
また、根尾昂は、入学時から先輩にも「根尾さん」と呼ばれていたという。春のセンバツ中には、チーム内で「根尾“様”」に格上げ。
練習試合で他校を訪れた際、根尾が自動販売機でジュースを買っていた。「根尾さんも自動販売機でジュース買うんだ…」と話題になったという逸話も。
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NHKサンデースポーツで根尾本が紹介
10月21日(日)のNHKサンデースポーツでは、大阪桐蔭 根尾昂とNHK大越キャスターによる39歳差対談が行われた。その際、根尾が読んだ書籍が紹介された。
外山滋比古の「思考の整理学」、渋沢栄一の「論語と算盤」はAmazonの総合ランキングで2位と3位に急上昇。この勢いを受け、出版元の筑摩書房が「思考」を3万部、「論語」を2万部の増版を決定した。
[amazonjs asin=”4480020470″ locale=”JP” title=”思考の整理学 (ちくま文庫)”]
思考の整理学 (ちくま文庫)
論語と算盤 (角川ソフィア文庫)
高校球児に伝えたい! ラテンアメリカ式メジャー直結練習法
中南米野球はなぜ強いのか
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ドラフト直前インタビュー
【質問】高校野球が終わった今は何をしている時が1番楽しいですか?
【根尾】いまも練習です。練習が終わった後のお風呂とかですかね(笑)。
【質問】先輩や同級生から、「根尾さん」って呼ばれるようになったのはいつ?
【根尾】同級生は最初からです。先輩から呼ばれるのは違和感ありありでした(笑)。
【質問】自分のキャラクターを漢字で表すと?
【根尾】性格は、「頑固」だと思いますが、漢字ですか……。考えたことないので、思い浮かびません(笑)。
【質問】寮生活は好き?
【根尾】好きだと思ってます。家よりも野球に集中できる環境です。部屋割りは学年ごとで、いま3年生の寮生が8人なので二部屋の4人部屋です。1、2年生の時は3人部屋とかが、7つくらいありました。
【質問】読書家ということですが、この3年間で何冊ぐらい読みましたか?
【根尾】本は好きです。どれくらい読んだか、分かりませんが、100冊は読んでいると思います。両親から送ってもらっていますが、スポーツ雑誌に始まり、小説もたまに読みますし、哲学的な本も読みます。
【質問】勉強は好き?
【根尾】好きではないですけど、やるべき事はやらないと駄目なことだとは思ってます。学校に行ってる時間も練習したいですけど、勉強しないと卒業できないですし、これからの生活というか、卒業した後のために勉強が活きてくると感じています。得意教科は英語で、結構好きです。
【質問】好きなプロ野球選手は?
【根尾】イチロー選手です。一人だけ品があるというか、見た感じが全然違いますし、それが裏付けるだけの成績を残されているのが凄いと思います。またイチロー選手の名言も凄いと思っています。特に、「継続は力なり」という言葉は、小学生くらいから好きな言葉です。「走攻守」に全部が揃っているイチロー選手に憧れています!
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紳士対応で繰り出した自己最速150キロ
2018年 U18アジア選手権。中国との3位決定戦で、根尾昂は、最後7回のマウンドにあがり、自己最速を更新する150キロのストレートを投げ込んだ。
試合後、根尾は、「(7回は)相手も真っすぐがくると思っていたようなので、力でいきました。(点差が広がっているので)決まり事だと思います」と語った。
このコメントは何を意味するか…。
国際大会では、大差がついた際などには変化球を投げない。ストライクゾーンで真っ向勝負。それが対戦相手へのリスペクト。「アンリトン・ルール」を体現した男、根尾昂。
なお、アジア選手権のベストナインに、日本からは藤原恭大、根尾昂がともに外野手部門で選出された。
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今一番やりたいことは?
夏の甲子園を一番最後まで戦い抜き、すぐさまU18日本代表の合宿。そして、宮崎でのアジア選手権に出場した根尾。
アジア選手権を3位で終えた後のインタビューで「今一番やりたいこと」は何かと問われ、根尾は「練習したいですね」と即答した。
「このレベルじゃ全然通用しない。レベルアップするために練習していきたい。」
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金足農業・吉田も「根尾さん」と呼ぶ
侍ジャパンでは、根尾はチーム内で、親しみを込めて「根尾さん」と呼ばれていた。
金足農高・吉田輝星は、冗談交じりに「
根尾?真面目ですが、野球をやっていないときは変人です(笑)部屋に入ってみたら、扉の目の前で体幹(トレーニング)をしていた。行動がおかしいんです(笑)」
とその印象を語る。
ちなみに、アジア選手権での、焼肉決起集会では、常葉大菊川の奈良間大己内がおひつから、全員分のご飯をよそい、大阪桐蔭の根尾昂と藤原恭大が配膳を担当。この間、吉田輝星や柿木蓮はご飯をほおばっていた。
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根尾昂の名前の由来
大阪桐蔭・根尾昂の「昂(あきら)」という名前には、両親の「(誕生時は)エネルギーがすごくて、生命力にあふれていた。前向きにのぼってほしい」という願いが込められているという。
契約金・年俸は1億円+出来高5千万、年俸1500万
11月4日、中日ドラゴンズと仮契約。契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円(いずれも推定)となる。
「投手に未練は?」の問いにも「ないです」と即答した。
根尾は「高1か高2で(プロでは遊撃と)決めていた。チームの顔、一番の花形。勝つためには固めるべき守備位置。他球団の遊撃の方も強肩を売りにするが、自分にとってもセールスポイント。自信があるので負けたくない」とコメントした。
打者の目指す姿については、「投手をやったので(経験上)長打がある打者が一番怖い。小技で何をしてくるか分からない打者もイヤ。そういう打者になりたい」と語った。
報道陣に差し出されたバットに根尾は「継続は力なり」と書き込んだ。「中日が優勝することが一番の使命。憧れられる選手になりたい」とプロでの豊富を語った。
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ドラフトでは中日が交渉権獲得
ヤクルト、巨人、日本ハム、中日の4球団が競合した末に、もっとも早く1位指名を明言していた根尾の地元・中日ドラゴンズが交渉権を獲得した。同じく中日からドラフト5位指名を受けた山梨学院の垣越は中学時代のチームメイト。
ドラフト翌日、中日の与田監督の訪問を受け、根尾は「自分にできることをしっかりできるようにすることが一番の貢献。ドラゴンズを優勝させる」とコメント。与田監督は「そばに置いて見ていきたい」と早くも沖縄・北谷(1軍)組の帯同を確約した。
<中日>ドラフト結果一覧
◆支配下
1位 根尾 昂(大阪桐蔭高)内野手
2位 梅津 晃大(東洋大)投手
3位 勝野 昌慶(三菱重工名古屋)投手
4位 石橋 康太(関東一高)捕手
5位 垣越 建伸(山梨学院高)投手
6位 滝野 要(大阪商業大)外野手
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ドラフト会議でのコメント
「プロの世界で超一流になりたい。まだまだですが、絶対になってやろうと思います」
地元・中日が交渉権を獲得したことには、「予感はなかったです。でも、ご縁があって(クジを)引いていただいた。なんとしても、力になれるようにしたい」と語った。
岐阜・飛騨市の出身で、幼少時は竜党だった。「テレビをつければ、中日が試合をしていた。思い入れがある。買ったのか、覚えていないです」と笑ったが、実家には福留や荒木ら主力選手のグッズが残っているという。
小学6年時には東海地方の有力な少年が集まる「中日ドラゴンズジュニア」に選抜。かつては、井端モデルのグラブも愛用したという。十数年の時を経て再び、運命に導かれた。
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一問一答|ドラフト会議
―中日に決まった瞬間。
「どの球団に行くことになるのか、分からなかった。(指名されて)ホッとしています」
―大阪桐蔭から4人。
「これからはライバル。プロでレベルアップできるようにしたい」
―引退した荒木氏が憧れ。
「守備や走塁だったり、経験が違う。自分はまだまだ」
―遊撃には新人王を獲得した京田がいる。
「学ぶ点は多い。(京田選手は)信頼を得て、遊撃に就いている。そういうところを盗みたい」
―目標に掲げる超一流で思い浮かぶ選手は?
「イチロー選手。(09年の)WBCの決勝戦のタイムリーをテレビで見ていた。レベルが違った」
―将来的な日本代表入りへの意欲は?
「実力をつけて、評価していただいて、なれるのであれば、なりたい」
飛騨市の都竹淳也市長のコメント
「ドラゴンズファンの私としても最高です。飛騨市の宝が1位指名され、こんなにうれしいことはない。大変な世界だが、子どもたちに夢を与え、球史に残る選手になってもらいたい」
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西谷監督との出会い
大阪桐蔭の西谷監督が根尾のことを知ったのは、中2のとき。飛騨高山ボーイズに所属していたときだ。
当時「枚方ボーイズ(大阪桐蔭の藤原・報徳学園の小園)」との対戦が決まり、西谷監督はある監督に、メールで「実力を見てもらえないか」と依頼した。監督とは、あの鍛治舎監督である。
熱心に西谷監督は根尾を視察。西谷監督は根尾に「日本一を目指して一緒に頑張らないか」と語り、こう告げた。
「もし医者を目指すのなら、今日でお別れにしよう。うちの練習は厳しいし、それだけの勉強時間を取るのは難しいと思う。」
それに対して、根尾は「僕はプロ野球選手になりたいです。」 と言ったという。
大阪桐蔭に根尾昂が進学するまでの物語(長文・リンク)
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藤原恭大が語る根尾昂
藤原「1人だけ違う感じはしました。特にノリが…(笑)」
根尾「会話ができなかったんですよ、関西のパワーに圧倒されていたんですかね。会話になかなか入れないというか、入りたくないというか…。(関西のノリは独特だったもんね)」
根尾「そうですね、声が大きいし、うるさいし。最初は入りにくさがあったんです。でも時間が経つと、自然と溶け込んでいきました。」
藤原「違いを感じたのは、それだけではないですよ。キャッチボールした時から「コイツは違うな」って衝撃を受けました。ちょと投げても、根尾だけはボールの勢いが違うんです。それで同級生の中で「コイツはホンマにヤバい」という雰囲気になっていて。」
根尾は、「(藤原は)打つ前からオーラが出てて、絶対打つな・・・・って。大舞台での強さ、盗めるものなら盗みたい。タイミングもうまいんですよね」と語る。
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趣味は読書
読書が好きで野球に関する本はだいたい目にした。父母会会長も務める父・浩さんからは2カ月に1度、寮に20冊ほどの本が届く。エース柿木と本の貸し借りをし、気になるタイトルを見つければ読みふけている。
勉強熱心・得意科目は物理と生物
「先生方は僕たちが知らないことしか教えないわけですから、それを教えてくださるんだと思って聞いていました。
授業が終わったら今日はこういうことを学んだんだなとノートに整理する。オール5を目指していたわけではなく、どの教科でも手を抜かないという意識を常に持っていました」 と語る。
得意科目は、物理と生物。
西谷監督は、授業中「寝ているのを見たことは一度もない」と証言。遠征帰りのバスでは他の選手が寝ているなか、本を読んだり、米大リーグのホームラン映像集を見ている。
「たまにバスで寝てたりするとホッとする。『根尾さん』も人間なんだ」と語る。
吹奏楽部部長の前田さんは根尾と同じクラスだそうで
「授業中はすごく真面目で、いつもノートにバーッと書き込んでいます。教室では静かですが、野球部は(…中略…)クラスでの姿とは反対というか、すごく変わるんだなって(笑)。」と語っている。
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根尾は「ぬるいお湯」が好き
甲子園期間中のオフ、大阪桐蔭の選手達は、奈良県内にある温泉施設に行き、リラックス。その際、2番・スマイルが持ち味の青地が根尾について「根尾はぬるい湯が好き」と語っている。
「富山」までバッティング練習に
小学生時代から中学卒業まで、地元飛騨市から「富山」にあるバッティングセンターに父に連れられて通っていたという。飛騨から富山までは車で1時間以上。
「ベースボールハウスMVP」の川合店長はわざわざ富山まで通っていた理由について「この場所の特徴が、硬式ボールがうてる。速度がはやい、これが彼の決め手だと思います」と語る。
川合店長は、当時から礼儀を重んじていた根尾の姿をこう証言した。
「めちゃくちゃ礼儀正しかったです。基本、バッティングセンターのマナーとして、必ず一回打ったら一度打席からでて、他のお客さんとかわるというルールがある。彼の場合は、誰もお店にいない状態でも、必ずいったん打席から出て、いないですよね、でまた入ると。誰もいないので、普通ならその打席の中に入ったままスタートしてもいいんですけど。」
長袖アンダーシャツの理由
アンダーシャツは長袖を着用するのが大阪桐蔭・根尾昂の流儀。これは野球を始めた幼少期から続けており、練習の時も長袖を着用している。「逆に半袖の方が汗が出ますし、変えない方がいい」
投手としての根尾昂
女房役の捕手・小泉は「根尾はどんな状況でも同じ。根尾はマジメですけれど、ピッチングにもそのまま出ます。立ち投げの時からこの方向へ何球、座ったら何球、変化球の数も決めて投げます」と語る。
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これまでの根尾名言集
優勝後
「3年間を振りかえって大阪桐蔭という素晴らしい高校でやらせていただいて、意識の高い仲間とできた2年半は今後に生きると思います。3回、全国大会を制覇しましたけど、この経験は次の代に引き継いでいってこそ、大阪桐蔭にとっての武器になると思います。」
18年夏の全国制覇を果たした瞬間
「前の2回は(優勝を喜び合うマウンドに)行くのが遅かったので…。春夏連覇を目標にやってきたので、めちゃくちゃうれしかった」
対戦前に金足農業の吉田輝星について
「苦しくなっても腕を振ってくる素晴らしい投手。直球が素晴らしい。変化球も低く、粘り強く投げ続けている。タフなイメージで、大黒柱ですね」
決勝で戦った金足農業の吉田輝星について
「(金足農業)吉田投手は疲れが見えていたし、しんどそうなところもあったけど、代わるまで素晴らしい投球をしてくれたし、全力でぶつかることができた。疲れていてもこれだけのピッチングができるのはすごいなと感じました。」
準決勝 済美戦について
「準決勝(済美戦)は、決勝のつもりで戦った。明日、もう1試合、決勝ができるくらいの気持ちです。国体を抜きして、明日が最後の試合。勝って終われるようにしたい」
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自校のグランドで最後の練習を終えたことについて
「いい仲間だし、一生の友達です。(決勝戦のマウンド)上がりたいのは自分だけじゃなく、他の投手もそうだと思う。投げる投手をサポートし、自分が投げる時は仲間を信じる。…(決勝戦で)勝ったら泣くかもしれません。」
藤原恭大との“アベック弾”について
「僕は特に意識していないのに、藤原は意識していると思う(笑)」
沖学園戦で甲子園初本塁打について
「ちょうどみんなベンチワークをしていたので、見ていなかったと言われました。」
作新学院戦、エース柿木に対して
9回無死から連打を浴び、2死後に1失点。さらに2死一、二塁。マウンドにあがる柿木を囲むように野手が集まった際、根尾は「投げようか?」と柿木に。
夏の甲子園開幕前の意気込みについて
「史上初の偉業に挑戦させてもらえる権利があるので、初戦に100%でいって、必ず春夏連覇を達成したい。」
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追い込み期間が例年より期間が1週間長いことについて
「最初に聞いた時は、“ウッ”って思いましたね。長くて5週間と聞いていたのに、今年は6週間になるみたいです。でも雨などで練習が空くのは嫌です。体を休める時間も必要だとは思いますが、今は連日どんどん追い込んでいきたいんです」
仙台育英にサヨナラ負けしたあと(2年生時)
「最後のサヨナラヒットを打たれた瞬間の声援が忘れられない。忘れちゃいけない。勝って、3年生に感謝の気持ちを伝えられなかったのが悔しい。」
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根尾昂のプロフィール・経歴・誕生日
- 内野手・投手 右投左打
- 2000年4月19日生まれ
- 177cm /78kg・0型
- ※身長・体重は2018年8月時点
- 遠投115メートル
- 飛騨高山ボーイズ
- 中日ドラゴンズジュニア
- JUNIOR ALL JAPAN
- 大阪府選抜(日台国際親善野球試合)
- U-18アジア選手権日本代表
- 好きな食べ物はご飯
- 苦手な食べ物はなし
- 好きなプロ野球選手はイチロー
- ゆっくりつかる風呂がリラックスタイム
- 尊敬する人物は両親
目次
- 超一流を目指す男・根尾とは
- 西谷監督が語る「根尾昂」とは
- 根尾昂のプロ野球界での応援歌も「パワプロ」に
- 中日春季キャンプの模様
- 中日春季キャンプは2軍スタート
- プロNPB新人選出研修会では
- 読書家の根尾が持ち込んだ本とは
- 新人合同自主トレの長距離走トップ
- <以下>大阪桐蔭 時代編
- 漫画から飛び出してきた
- 根尾昂の伝説まとめ
- トレードマークの「太い眉毛」が細くなる
- 西谷監督からは「根尾さん」と呼ばれる
- NHKサンデースポーツで根尾本が紹介
- ドラフト直前インタビュー
- 紳士対応で繰り出した自己最速150キロ
- 今一番やりたいことは?
- 金足農業・吉田も「根尾さん」と呼ぶ
- 根尾昂の名前の由来
- 契約金・年俸は1億円+出来高5千万、年俸1500万
- ドラフトでは中日が交渉権獲得
- ドラフト会議でのコメント
- 一問一答|ドラフト会議
- 西谷監督との出会い
- 藤原恭大が語る根尾昂
- 趣味は読書
- 勉強熱心・得意科目は物理と生物
- 根尾は「ぬるいお湯」が好き
- 「富山」までバッティング練習に
- 長袖アンダーシャツの理由
- 投手としての根尾昂
- これまでの根尾名言集
- 優勝後
- 18年夏の全国制覇を果たした瞬間
- 対戦前に金足農業の吉田輝星について
- 決勝で戦った金足農業の吉田輝星について
- 準決勝 済美戦について
- 自校のグランドで最後の練習を終えたことについて
- 藤原恭大との“アベック弾”について
- 沖学園戦で甲子園初本塁打について
- 作新学院戦、エース柿木に対して
- 夏の甲子園開幕前の意気込みについて
- 追い込み期間が例年より期間が1週間長いことについて
- 仙台育英にサヨナラ負けしたあと(2年生時)
- 根尾昂のプロフィール・経歴・誕生日