【おすすめ本】高校野球監督が推薦する本(論語と算盤・もしドラほか)

高校野球監督がおすすめする本 2020年版

二流が一流を育てる ダメと言わないコーチング

高校野球・プロ野球の監督が「高校球児らへおすすめする書籍本」を特集する。

2020年の春のセンバツは中止が決まり、その後も新型コロナウィルス感染拡大防止のため、全国の春季大会はほぼ中止となった。学校休校などが続き、比較的時間に余裕のある選手も多いと思う。

ここでは、朝日新聞等で取り上げられた監督がおすすめする本を紹介する。選手ほか、家族や社会人のみなさんもこの機会に手にとって、思考を深めてみてはどうだろうか。

野球部監督等の「おすすめ本」リスト

ムダなことなどひとつもない
松山商・大野康哉監督

伝説のプロ野球選手に会いに行く
佐賀北・百崎敏克元監督

日本人の誇り 「武士道」の教え – いま、私たちが立ち返るべき哲学
渡辺元智 元横浜高校監督

「愛情説法」走る!
東海大相模・門馬敬治監督

生き方
広陵・中井哲之監督

超一流になるのは才能か努力か?
享栄・大藤敏行監督

日本のこころの教育
おかやま山陽・堤尚彦監督

五輪書 (ちくま学芸文庫)
智辯和歌山・高嶋仁前監督

吉川英治 宮本武蔵 全8巻セット
帝京・前田三夫監督 

甲子園の心を求めて―高校野球の汗と涙とともに
小山台・福嶋正信監督

竜馬がゆく (新装版) 文庫 全8巻 完結セット
明徳義塾・馬淵史郎監督

常勝集団のプリンシプル 自ら学び成長する人材が育つ「岩出式」心のマネジメント
高松商業・長尾健司監督のおすすめ本

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
興南・我喜屋優監督

二流が一流を育てる ダメと言わないコーチング
星稜・山下智茂前監督

現代語訳 論語と算盤
日本ハム・栗山英樹監督

思考の整理学
中日ドラゴンズ・根尾昂選手

「ムダなことなどひとつもない」(酒井雄哉著)

推薦:松山商・大野康哉監督

「この春、愛媛県内の異動で、今治西から松山商に赴任しました。初めてグラウンドで指導をする予定だった日に、部活動の自粛が決まりました。先が見通せないけれど、心配しても仕方ない。今、この瞬間に何が出来るのかを考えよう。この本は、地球1周分を歩き、拝む千日回峰行を2度成し遂げた大阿闍梨(だいあじゃり)・酒井雄哉さん(故人)が、難しい局面での心の持ち方を教えてくれます。今治西で監督をしていたとき、選抜大会の出場を控えた期間に、僕が部員へしてしまった暴力で3カ月の謹慎処分を受けました。その時に、知り合いからもらったんです。僕の謹慎と、現在の状況では重みが違いますが、「この先、どうなるんだろう」と見通しが立たないなか、「今日、できることをやっていこう」という気持ちになることができれば、行動が変わると思うんです。不安で「もうだめだ」と思ってしまう気分になったときに、読んでほしい。本の中にこんな一節があります。「今日の自分は、今日でおしまい」。今からの自分は、自分で決められる。この期間も決して無駄じゃないと思える時間を、過ごしてほしいと思います。」(朝日新聞)

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「伝説のプロ野球選手に会いに行く」(高橋安幸著)

推薦:佐賀北・百崎敏克元監督

「この本の中にある、西鉄(現西武)のエースだった稲尾和久のエピソードを紹介しましょう。よく初球をボール球にして、打者のちょっとした動きから狙い球を探ったというんですが、ロッテの前身の球団にいた榎本喜八だけは全く動かない。だから分からない。打たないのかと思ってストライクを投げると、打たれたそうです。稲尾は引退後、自分の投球をどう読んでいたのか聞いた。すると「今度は見送ろう、今度は打とう」と、ただ決めてかかっていただけだったと言われ、ガックリしたというんですね。この話が印象に残ったのは、似た経験を自分もしたからです。神埼の監督時代、夏の甲子園で初球スクイズのサインを出せなかった。地方大会でやっていたので、読まれていると思い込んでしまったんです。カウントが整ってさせたら、見事に外されて。横っ跳びに当ててファウルにしてくれたからよかったですが。相手のことを考え過ぎると、いつもの自分でなくなることがあるんですね。ほかにも金田正一(国鉄―巨人)や中西太(西鉄)ら往年の名手たちが取り上げられています。何かを学ぼうとして手に取ったわけじゃないけど、おもしろく読みました。」(朝日新聞)

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「日本人の誇り『武士道』の教え」(志村史夫著)

推薦:渡辺元智 元横浜高校監督

「戦国時代のイメージから武士は戦いばかりしている印象が強いが、太平の世になった江戸時代での役割は、実は現在の警察官であり、役人であった。「武士は食わねど高ようじ」ということわざもあるが、日々鍛錬を積み、時にやせ我慢をしながら、人々のために平穏な社会を守った。そんな武士道の精神が、私たち日本人の倫理観を形作っていると、「日本人の誇り 『武士道』の教え」(志村忠夫、ワニブックスPLUS新書)は指摘している。卑劣なことはしない。世のため人のために働く。まさに今、私たちのために頑張って下さっている医療や行政関係者の皆さんの姿と重なります。だからこそ、高校生にも読んで欲しい。難しい部分はサッと目を通すだけでもいい。読み飛ばしてもいい。家にいる時間が長い今がチャンスと考え、いつもは読まないような本にも挑戦してもらいたい。みんなはふだん野球に打ち込み、多くの人たちに応援してもらっている。新型コロナウイルスによる混乱が収束したとき、僕たちになにか恩返しできることはあるだろうか。そんなことを考えるきっかけも与えてくれると思います。」(朝日新聞)

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『愛情説法』走る!(大谷徹奘著)

推薦:東海大相模・門馬敬治監督

「著者の大谷さんは薬師寺の執事長をされており、法話で全国を回っておられます。私は、夏の神奈川大会決勝で3連敗(2006~08年、08年は北神奈川大会)して一番苦しかったとき、知人を介して実際にお会いする機会がありました。なかなか勝てず、悩んでいますと明かすと、「勝利だけではなく、人を大切にしなさい」と言われました。ハッとしました。一番身近な人、家族や選手を大事にしないといけないのに、1人では生きていけないのに、みんなを勝たせたいと言いながら、負けている自分が一番勝利を求めていたのではないか、と。本でも「『我』という名の病気」という節があります。我を通す、という言葉がありますよね。自分は間違っていない、相手が間違っている、と我が強くなると人間関係で摩擦を起こします。今も、この本を読み返しています。なぜ野球ができるのか。なぜ大会ができるのか。それは、相手や大会に携わる多くの方々がいるからです。1人ではキャッチボールすらできないのが野球です。他者がいることで、初めて自分と野球が存在している。苦しい時期こそ、原点を見つめ直したいです」(朝日新聞)

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「生き方」(稲盛和夫著)

推薦:広陵・中井哲之監督

「野球選手の前に、人としてどうあるべきなのか。教える側の大人が恥ずかしくない振る舞いを続けなければ、球児、生徒はついてきてくれません。そんな初心の大切さを教えてくれる本が、「生き方」(サンマーク出版)です。著者で京セラの創業者である稲盛和夫さんの経営方針にひかれました。「噓(うそ)をついてはいけない」「欲張ってはいけない」「自分のことばかり考えてはいけない」。子どもたちでも理解できることばかりですが、エピソードとともに読むと、ハッとさせられます。本では「どんなときも『ありがとう』といえる準備をしておく」ということを勧めています。感謝の気持ちを持つことは、当たり前に大切なこと。でも、持ち続けることは大人でも簡単ではない。その「継続」の大切さと、「継続」ができるようになるヒントを、稲盛さんの言葉を借りながら広陵の生徒に伝えてきました。「努力を積み重ねれば平凡は非凡になる」というフレーズは、特に胸に響きます。うちの強みは「コツコツ頑張り続ける力」だと言い切れるのは、この本のおかげかもしれませんね。球児はもちろん、大人にも読んでもらいたい一冊です。」(朝日新聞)

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「超一流になるのは才能か努力か?」(アンダース・エリクソン著)

推薦:享栄・大藤敏行監督

「米・フロリダ州立大の心理学部教授が書いた本です。4、5年くらい前かな、まだ私が中京大中京(愛知)にいたころ、学校のカウンセラーの先生に薦められました。指導する側、生徒、両方の立場から読んでも、何か発見があると思います。スポーツや芸術の世界はどうしても才能、DNA、能力、そんな言葉にとらわれがちです。しかし、著者は、あらゆる分野のトッププレーヤーを研究した結果、最終的に一番大事なのは努力だと説いています。ただの努力ではありません。本の中では「コンフォート・ゾーン」として紹介されていますが、要は自分にとって居心地のいいところから飛び出すことが大切です。それは身体的な負荷であったり、別の方法を試す、といったような考え方の変革であったりします。私の指導する享栄(愛知)も今、練習休止です。でも、生徒にはこう言っています。チャンスじゃないか、この夏は、どの学校もフラットなんだ、と。誰にも指示されないこの期間中、自分の頭で考え、どれだけ自律と自覚を持って過ごせるか。それができた選手が多い学校が、夏のチャンピオンになると思っています」(朝日新聞)

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「日本のこころの教育」(境野勝悟著)

推薦:おかやま山陽・堤尚彦監督

「青年海外協力隊員で海外にいた20代の頃、現地で「日本は何がすごいの?」と聞かれました。彼らは自分の国について「人が良い」「お金はないけど幸せ」などと即答する。僕はきちんと答えられなかった。ショックでした。その経験から色々な本を読んだり、人に会うようにしたりしています。社会科の教員なのでルーツにも興味が湧く。この「日本のこころの教育」(致知出版社)という本は知り合いの高校野球指導者から薦められました。国語の教員だった境野勝悟さんが高校生に講演した内容をまとめたもので、日本語の語源が書いてあって奥深かったです。その一つが「こんにちは」。「今日(こんにち)は、元気ですか」と言いますよね。元気は太陽のエネルギー。つまり「太陽と一緒に明るく生活していますか」という意味だそうです。太陽とともに暮らしてきた農耕民族の歴史を感じます。今、海外で日本のことを聞かれたら「日本は自然や太陽を大切にしている。それが派生して日常会話やあいさつにもなっています」と答えますね。野球部員はよく「ちわっ」とあいさつします。でもただ大声を出すより、その意味を知れば人生に深みが出るはず。さくっと読めるのでオススメです」(朝日新聞)

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「五輪書(ごりんのしょ)」(宮本武蔵著)

推薦:智辯和歌山・高嶋仁前監督の一冊

「五輪書(宮本武蔵著、岩波文庫)は宮本武蔵の兵法書やが、「なるほどなあ」と感じ入る部分が多い。命がけで剣の道を極めた名人。勝つために必要なことを、とことん突き詰めています。例えば、事前の偵察、準備が大切だと説く。相手を徹底的に研究し、強さも弱さも理解する。さらに相手の立場になって考えれば、こちらがどんな対策を練ればいいか見えてくる。野球にも当てはまる姿勢です。こんな話もあった。白い着物を身につけて戦いに臨んだら、相打ちになったとき、血で赤く染まってしまう。それでは「ダメージを与えた」と感じた相手に、勢いが出てしまう。反対に自分の着物が濃い色なら、たとえ傷を負っても血の色が目立たない。相手も視覚で確認できないから、一気に攻めかかってこられないというわけです。この本には勝負ごとにおける心構えや作戦はもちろん、社会に出てからも役立つ教えが詰まっています。現代のビジネス書として支持を集めるのも当然です。ぼくは何度も読んだ上に、最近は車の中で朗読CDをかけて聞いとります。(朝日新聞)

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「宮本武蔵」(吉川英治著)

推薦:帝京・前田三夫監督の一冊 

「帝京(東京)の監督になって間もない20代前半だったかな。夢中になって読み込んだのが、剣豪の成長を書いた作品である吉川英治さんの「宮本武蔵」です。この本を読むきっかけを与えてくれた方がいました。当時、原貢さん率いる東海大相模(神奈川)と練習試合をしました。ぼこぼこにされましてね。試合が終わって、「試合に勝ちたいか」と問われたんです。私は「勝ちたいです」と答えました。すると「勝つには日本の野球を知ることだ。武道の本を読みなさい」と。そして、出会ったのが、この1冊です。姫路城を出るときに、「まだ遅くない、人間をつくるには」という場面が好きでね。ゼロからの出発をした人だと思って、自分と重なる部分があった。大学卒業後、帝京の監督に就任したが最終的に部員として残ったのは4人だけ。まさにいばらの道でした。物語が進むにつれて、武蔵は様々な人と出会って成長する。つながりは大事です。いつか芽が出ます。球児にとって今は我慢のとき。新たなスタートを切れる日は、きっと来ます」(朝日新聞)

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「甲子園の心を求めて」(佐藤道輔著)

推薦:小山台・福嶋正信監督

「この休校期間中に読んでほしい本ですか? それは「甲子園の心を求めて」です。著者の佐藤道輔先生(東大和を指導して、西東京大会で2度の準優勝)には大変かわいがっていただいて、江戸川に勤務していたときは講演にお呼びしたこともあります。甲子園は教室にあり、学校のグラウンドにある。日々の練習の中に甲子園がある。技術より高校生のあり方、指導者として大切なものは何かを教えてくれる本です。全員野球とはどういうものか。いずれ指導者になる生徒もいると思うので、読んでほしい。道輔先生はよく球場に来られていて、小山台が初めて都の4強に入った(2009年春)ときもご覧になっていたそうです。大会後、落ち着いてからあいさつしようと思っていましたが、お亡くなりになってしまいました。すぐうかがえばよかったと悔いています。この本は古書店で今、7千円くらいするみたいです。でも、図書館にはあるかな。私は20~30冊は持っていて、新入部員には必ず読ませています。小山台には全国から指導者の方々が練習見学に来られますが、まず読んでいただきたいと、お貸ししています」(朝日新聞)

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「竜馬がゆく」(司馬遼太郎著)

推薦:明徳義塾・馬淵史郎監督

「20代のころ、ぼくが読書にはまるきっかけになった小説が「竜馬がゆく」(司馬遼太郎著)です。坂本竜馬は土佐の高知が生んだ幕末の偉人だが、もとは一介の郷士(身分の低い武士)。それがでっかい志をもって歴史を動かしていく。司馬遼太郎の歴史観で描かれた部分もあるのだろうが、とにかく竜馬はやることがでかい。男として憧れたね。それから司馬作品を読みまくった。生徒にはとっつきづらいかなと思って薦めていないが、「坂の上の雲」にも感銘を受けた。日露戦争における日本海海戦で連合艦隊司令長官の東郷平八郎は、「皇国の興廃この一戦にあり、各員一層奮励努力せよ」と全軍を鼓舞したという。ぼくは戦争を肯定しているわけではないが、この名言を引用して選手に発破をかけたことがある。ちなみに東郷の参謀でこの一文を考案したと言われる秋山真之(さねゆき)は、ぼくの故郷・愛媛の人です。歴史は繰り返される。試合に臨む上で参考になる考え方、教えが過去の戦いの中にいっぱいある。野球に限らず、スポーツや勝負ごとは一緒だろうね。歴史小説は選手にもなじみやすいし、きっと勉強になる。」(朝日新聞)

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「常勝集団のプリンシプル」(岩出雅之著)

推薦:高松商業・長尾健司監督

「常に右手に持っていると言ってもいい、僕の指導における「道しるべ」。自ら考え、成長できる組織とはどんなものか。そして、そんな組織を引っ張るリーダーのあるべき姿を、教えてくれる一冊が「常勝集団のプリンシプル」です。著者の帝京大ラグビー部の岩出雅之監督は、厳しい上下関係があった日体大出身。当時は常識だった、昔ながらの縦社会とはまるで逆のチームをつくり、前人未到の大学選手権9連覇を果たしました。昨年、春夏連続で甲子園に出場した選手たちにも、この本を紹介しました。何人もの選手が目の色を変え、行動も変えた。「1年生は雑用係」というチームよりも、「3年生がグラウンド整備をして、1年生が早くなじんで試合で活躍できる」というチームが強い。だから、リーダー的立場の3年生に、ぜひ読んでほしいです。僕も厳しい上下関係の中で育った人間。ついつい、教えすぎたり、ガツンと言い過ぎたりしてしまうこともある。そんな時、この本を読み返します」(朝日新聞)

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「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著)

推薦:興南・我喜屋優監督

「本を読めば、たくさんの人に出会えます。大リーグの名将スパーキー・アンダーソンに監督像を教わり、経営学の父ピーター・ドラッカーから組織や経営を学びました。今は、教養を身につける絶好の機会です。入門編として、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著、ダイヤモンド社)を開いてみませんか。主人公の女子高校生が氏の名著に出会い、仲間と一緒に野球部を変え、甲子園を目指す物語です。経営も野球も同じです。自分で計画を立て、実行し、結果から学ぶことが大切。監督に言われるがままではいけません。疑問や問題意識を持って自分をマネジメントするのです。試合で打席やマウンドに立つのはあなただから。組織は人でできています。個々の力を発揮してこそ、チームは強くなります。本の一節に経営者に必要な資質は、「才能ではなく、真摯(しんし)さ」とつづられています。何事もひたむきに、一生懸命に取り組むことから、いい結果は生まれるのだと思います」(朝日新聞)

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「二流が一流を育てる」(内田順三著)

推薦:星稜・山下智茂前監督

「花にとって水が大切なように、野球には基本、人生には本が大切。選手たちに今ぜひ読んで欲しいと話している本が「二流が一流を育てる」(内田順三著、KADOKAWA)だ。内田さんはプロ野球の広島と巨人で長く打撃コーチを務め、名伯楽と呼ばれた野球人。ぼくの教え子でもある松井秀喜もお世話になったし、金本知憲選手や阿部慎之助選手ら数多くの名選手を育てられた。教えすぎない米国タイプの指導者だ。選手の練習にいつも付き添い、じっと観察し、選手に迷いが生じたらヒントを与える。どんな名選手にも苦悩はあり、どうやって克服してきたのか。その過程を内田さんが教えて下さる。ぼくは「貞観政要(じょうがんせいよう)」(出口治明著、KADOKAWA)を読んで「三つの鏡」の大切さを学んだ。「銅の鏡」に自身を映し、元気で明るく楽しい顔をしているか確認する。「歴史の鏡」では歴史を学ぶ。そして「人の鏡」で他人の直言を受け入れるという教えだ。みんなも読書を楽しみ、いい本に出会って欲しい」(朝日新聞)

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「論語と算盤」(渋沢栄一著)

推薦:日本ハム・栗山英樹監督

毎年ドラフト新人選手には、「論語と算盤」(渋沢栄一著)をプレゼントしている。

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「思考の整理学」(外山滋比古著)

推薦:中日ドラゴンズ・根尾昂選手

中日ドラゴンズに入団した根尾昂(大阪桐蔭)は、プロ入団前にNHKの特集で、、外山滋比古の「思考の整理学」と渋沢栄一の「論語と算盤」を読んでいることを明かしている。(NHKサンデースポーツ・2019年10月21日放送)

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