21世紀枠 八戸西高校 野球部(青森)
センバツ2021 八戸西高校(21世紀枠)野球部のベンチ入りメンバー・注目選手・成績データなどを特集する。
◆青森初の21世紀枠として選出:春夏通じて初の甲子園出場、青森県としても21世紀枠として初選出。秋のチーム成績は、打率.352(9位)、平均得点7.4点(15位)、防御率4.22(31位)、平均失点3.7点(28位)、本塁打数4本(9位)を記録。スポーツ6紙の評価は、全てC。宮﨑一綺主将は「八戸西史上、最高の明るさとバッティングが自慢のチーム」と評する。
◆秋季青森大会=準優勝、東北大会=8強:県大会は、初戦・東奥義塾に9-6、準々決勝・八戸工大一に7-1、準決勝・青森に8-0(7回コ)で勝利。決勝は、八戸学院光星に14-3の大差で敗れるものの、準優勝。東北大会では、初戦で福島商業(福島2位)に10-3(7回コ)で勝利し、8強入り。準々決勝は、花巻東(岩手3位)と対戦し、投手戦の末に2-1で惜敗した。
◆身長189センチのエース福島蓮:長身右腕・福島蓮(2年)がチームの大黒柱だ。秋は9試合55回2/3を投げ、被安打50、奪三振50、与死四球31、失点22、防御率3.40を記録。打っては打率.421、打点8を叩き出す。東北大会の準々決勝・花巻東戦は、1-2で敗れたが、9回を4安打に抑える好投を見せた。
◆攻撃のキーマンは4番・廣田大和:廣田大和(2年)は、秋の公式戦で、打率.543、本塁打2本、8打点を記録。東北大会の福島商業戦でも2ラン本塁打を含む4打数4安打2打点と躍動した。実家は、八戸市内にある浄土真宗本願寺派の本覚寺。将来は、隣接する保育園の園長先生になることが夢という。
◆支援学校の生徒と交流:野球部は同じ市内にある八戸高等支援学校の生徒と2019年4月から交流を続ける。傷んだ野球ボールの修理を同校の生徒らが行い、八戸西の野球部員はその思いのこもったボールで練習に取り組んでいる。
◆ユニホームはNYヤンキース:八戸市にある県立校で、野球部は1975年の創部。ユニホームは、2019年春に変更し「ヤンキース」とそっくりなことでも知られる。2001年4月にはスポーツ科学科が新設。日本ハムでプレーした八戸西のOB・中村渉さんがコーチを務める。
八戸西 ベンチ入りメンバー
※最終登録選手を反映 [3/17発表分=変更なし]
【背番号・名前・投打・学年・出身中学校】
01 福島蓮・・ 右右 3年 青森県 八戸市立湊
02 藤本楓都・ 右右 3年 青森県 八戸市立市川
03 廣田大和・ 右右 3年 青森県 八戸市立第三
04 宮﨑一綺・ 右右 3年 青森県 八戸市立下長 ◎主将
05 桐山大空・ 右左 3年 青森県 八戸市立根城
06 相前雄一朗 右右 3年 青森県 八戸市立明治
07 西谷泰成・ 左左 3年 青森県 八戸市立白銀
08 村上歩夢・ 右左 3年 青森県 三沢市立第二
09 下井田大和 右左 3年 青森県 八戸市立下長
10 津嶋優吉・ 右左 3年 青森県 外ヶ浜町立蟹田
11 髙間舘好誠 右左 3年 青森県 三戸町立三戸
12 大釜温斗・ 右右 3年 青森県 五戸町立五戸
13 出貝尋・・ 右右 3年 青森県 八戸市立第一
14 石屋尚士・ 右右 3年 青森県 八戸市立小中野
15 中田雄大・ 右右 3年 青森県 八戸市立大館
16 山口康太・ 右右 3年 青森県 八戸市立白銀
17 冨田侑太郎 右右 3年 青森県 八戸市立白銀南
18 平内友悠・ 右右 3年 青森県 八戸市立下長
監督:小川貴史
秋季大会の主な成績・データ
<八戸西の主な成績データ|昨秋公式戦>
【回数】初出場(夏の甲子園=0回)
【成績】青森大会=準優勝、東北大会=8強
【勝敗】9戦6勝3敗
【評価】A=0、B=0、C=6(スポーツ紙6紙)
【打率】 .352 / 9位 (.332)
【防御率】4.22 / 31位 (2.19)
【失点数】33点 / 29位 (22.3点)
→平均 3.7点 / 28位 (2.4点)
【得点数】67点 / 17位 (67.4点)
→平均 7.4点 / 15位 (7.3点)
【本塁打】4本 / 9位 (3.5本)
→平均 0.4本 / 12位 (0.4本)
【盗塁数】14個 / 20位 (15.9個)
→平均 1.6個 / 17位 (2個)
【失策数】7個 / 16位 (7.2個)
→平均 0.8個 / 15位 (0.8個)
【部員数】43人(4人) (19位)
【生徒数】636人 (24位)
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※→平均=1試合あたりの平均値
※ (カッコ内)=全32出場校の平均値
※部員数( )=マネ数(内訳)
センバツ2021 戦歴・結果
◆3月22日(月) 1回戦 [第3日目]
09:00 八戸西 3-8 具志川商業 [見所]
八戸西・|000|000|201|=3
具志川商|040|101|20x|=8
✍️試合結果コメント
具志川商業が21世紀対決を制し、8-3で八戸西に勝利。11安打、盗塁3と持ち前の機動力を交えた攻撃を存分に発揮した。2回裏には、ビッグイニングを作る。6番 比嘉、7番 知名、8番 上原、9番 伊波の連続タイムリーなどで一挙4点を奪い、試合を優位に進めた。エース新川俊介(2年)は7回を4安打と好投、2番手の粟國陸斗が試合をしめた。一方の八戸西は、失策4と守備に乱れが響いた。注目のエース福島蓮(2年)は、5回を投げて6安打・2四球・5失点、奪三振5。攻撃面では、最終回に1点を挙げる粘りを見せ、応援に駆けつけた3塁側アルプスを沸かせた。
✍️試合のみどころ
八戸西は、青森大会で準優勝、東北大会では準々決勝で花巻東に1-2で敗れて8強入り。一方の具志川商業は、沖縄大会の準決勝で興南を撃破して準優勝、九州大会では、準々決勝で準優勝した福岡大大濠に3-0で敗れて8強入り。試合は接戦が予想され、両エースのピッチングが勝敗を分けそうだ。”打撃力の八戸西”、”機動力の具志川商業”が、両エースをどう攻略するか注目したい。
✍️注目ポイント(注目選手)
・八戸西は、身長189センチ長身右腕で、最速143キロのストレートを持つ福島蓮(2年)に注目。攻撃では、打率.543・本塁打2本・8打点を記録した4番・廣田大和(2年)がキーマンだ。NYヤンキース調のユニホームも話題となりそうだ。
・具志川商業は、沖縄大会では背番号5をつけていた最速144キロ右腕の新川俊介(2年)の成長に期待がかかる。また、脳性麻痺から車椅子でマネージャーを務める山城来(2年)が対戦相手の分析担当を務める。
秋季大会の試合結果・戦歴
◆秋季東北大会の戦歴・結果
・準々決勝 八戸西 1-2 花巻東
・2回戦 八戸西 10-3 福島商業(7回コ)
◆秋季青森大会の戦歴・結果
・決勝戦 八戸西 3-14 八学光星
・準決勝 八戸西 8-0 青森(7回)
・準々決勝 八戸西 7-1 八工大一
・1回戦 八戸西 9-6 東奥義塾
秋季東北大会の試合レポート
◆準々決勝 八戸西 1-2 花巻東 (石)
八戸西|000|000|001|=1
花巻東|020|000|00x|=2
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試合時間1時間40分の投手戦は、花巻東が2-1で八戸西を制した。序盤の2回裏、花巻東はこの日サードを守るエース菱川一輝が3塁打で出塁すると、5番・菊池の2塁打で1点、7番・田代の犠牲フライで、2-0とリード。花巻東先発の左腕・中居颯真は、7回まで無安打ピッチングの好投。八戸西は、9回表に1死から2番・桐山、3番・西谷の連続安打で1点をあげ粘りをみせるも届かなかった。花巻東・中居颯真は、4安打9回完投。一方の八戸西のプロ注目・福島蓮も9回を一人で投げ切り、4安打と好投した。
(八戸西)福島―藤本
(花巻東)中居―田代
◆福島商業 3-10 八戸西(7回コ)(石)
福島商|021|000|000|=3
八戸西|011|510|200|=10
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八戸西が福島商業に10-3(7回コールド)で勝利。福島商業が3-2と1点リードし迎えた4回裏、八戸西はヒットや相手エラー・四死球などで満塁のチャンスを作ると、先発の9番・福島蓮が走者一掃の2塁打を放ち逆転。さらに、2番桐山・3番西谷が連続安打を放ち、一挙5点をあげて7-3とリード。7回裏には、5番・廣田大和が2ランを放ち、コールド勝利。八戸西のエース福島蓮は、中盤以降は打たせて取るピッチングで7回完投。八戸西の6番・廣田大和は、2ラン本塁打・2塁打を含む4打数4安打2打点と躍動した。
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(福島商)浅倉―熊坂
(八戸西)福島―藤本
・本塁打:廣田(八戸西)
・3塁打:熊坂、小室((福島商)西谷(八戸西)
・2塁打:飯塚、田中(福島商)西谷、福島、廣田(八戸西)
21世紀枠の選出理由や基準
21世紀枠は、勝敗にこだわらず多角的に出場校を選ぶセンバツ特性を生かし、技能だけではなく高校野球の模範的な姿を実践している学校を、基準に沿って選出する。
①秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟校が129校以上の都道府県はベスト32以上)が対象
②以下の推薦例のいずれかに当てはまる学校
少数部員、施設面のハンディ、自然災害など困難な環境を克服していること。近年の成績が良好ながら、強豪校に惜敗するなどして甲子園出場機会に恵まれていないこと。校内・地域での活動が他の生徒や他校、地域に好影響を与えていること。学業と部活動の両立を果たしていること。創意工夫した練習で成果を上げていること。など
21世紀枠 過去出場校一覧・成績結果
2001年 安積 (福島) 初戦敗退
2001年 宜野座 (沖縄) ベスト4
2002年 鵡川 (北海道)2回戦
2002年 松江北 (島根) 初戦敗退
2003年 柏崎 (新潟) 初戦敗退
2003年 隠岐 (島根) 初戦敗退
2004年 一関一 (岩手) 初戦敗退
2004年 八幡浜 (愛媛) 初戦敗退
2005年 一追商 (宮城) 2回戦
2005年 高松 (香川) 初戦敗退
2006年 真岡工 (栃木) 初戦敗退
2006年 金沢桜丘 (石川) 初戦敗退
2007年 都留 (山梨) 初戦敗退
2007年 都城泉ヶ丘(宮崎) 2回戦
2008年 安房 (千葉) 2回戦
2008年 成章 (愛知) 2回戦
2008年 華陵 (山口) 3回戦
2009年 利府 (宮城) ベスト4
2009年 彦根東 (滋賀) 初戦敗退
2009年 大分上野丘(大分) 初戦敗退
2010年 山形中央 (山形) 初戦敗退
2010年 向陽 (和歌山)2回戦
2010年 川島 (徳島) 初戦敗退
2011年 大館鳳鳴 (秋田) 初戦敗退
2011年 佐渡 (新潟) 初戦敗退
2011年 城南 (徳島) 2回戦
2012年 女満別 (北海道)初戦敗退
2012年 石巻工 (宮城) 初戦敗退
2012年 洲本 (兵庫) 初戦敗退
2013年 遠軽 (北海道)2回戦
2013年 いわき海星(福島) 初戦敗退
2013年 益田翔陽 (島根) 初戦敗退
2013年 土佐 (高知) 初戦敗退
2014年 小山台 (東京) 初戦敗退
2014年 海南 (和歌山)初戦敗退
2014年 大島 (鹿児島)初戦敗退
2015年 豊橋工 (愛知) 初戦敗退
2015年 桐蔭 (和歌山)初戦敗退
2015年 松山東 (愛媛) 2回戦
2016年 釜石 (岩手) 2回戦
2016年 長田 (兵庫) 初戦敗退
2016年 小豆島 (香川) 初戦敗退
2017年 不来方 (岩手) 初戦敗退
2017年 多治見 (岐阜) 初戦敗退
2017年 中村 (高知) 初戦敗退
2018年 由利工 (秋田) 初戦敗退
2018年 膳所 (滋賀) 初戦敗退
2018年 伊万里 (佐賀) 初戦敗退
2019年 石岡一 (茨城) 初戦敗退
2019年 富岡西 (徳島) 初戦敗退
2019年 熊本西 (熊本) 初戦敗退
2020年 帯広農 (北海道)大会中止
2020年 磐城 (福島) 大会中止
2020年 平田 (島根) 大会中止
2021年 八戸西 (青森) ——
2021年 三島南 (静岡) ——
2021年 東播磨 (兵庫) ——
2021年 具志川商業(沖縄) ——
※土佐以外はすべて公立校
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